豪州出身の世界的歌手の息子、31歳で死去 7年前には15歳の息子を亡くす

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写真はイメージ(9dreamstudio/stock.adobe.com)
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 オーストラリア出身のシンガーソングライターで俳優のニック・ケイヴ(64)の息子ジェスロ・レイゼンビーが死去した。31歳だった。ニック本人が9日、「大きな悲しみと共に、私の息子ジェスロが亡くなったことをお知らせします。家族のプライバシーを配慮してもらえますと幸いです」と声明を発表。死因は明かされていない。

 ジェスロは1991年生まれ、メルボルンを拠点に、ケイヴの苗字を使い俳優、写真家、モデルとして活躍していたが、今年4月に母親ボウ・レイゼンビーへの暴力行為を自ら認め刑務所に入った。担当弁護士のショーン・ガッタス氏が当時ジェスロは統合失調症で、メンタルヘルスの不調による暴力行為であったことを主張したものの、投獄を命じられていた。

 その後、薬物乱用の治療を受けることと2年間母親に連絡を取らないことを判事が命じ、5月5日に刑務所メトロポリタン・リマンド・センターから出所していたが、帰らぬ人となった。

 ニックは現在の妻でモデルのスージー・ビックとの間にできた息子アーサーが2015年7月、英イースト・サセックスのオービンディーンにある崖から転落。15歳の命が失われる悲劇を経験している。

 アーサーの喪失についてニックは以前こう話していた。「私の息子が亡くなった2日後、スージーと私は彼が落ちたその崖を訪れた。小さな子供だった時のアーサーはいつもテントウムシに首ったけだった。大好きだったんだ。絵をかいたりもしていた。何か通じるものがあったんだ。頻繁に話していたよ」「崖に座ったらスージーの手にテントウムシが止まった。2人でそれを見つめていた。一言もしゃべらずに。そこに悲哀を見つけながらも、呪術的思考といった感傷で悲劇を矮小化しようとはしなかった。私たちは悲しみに慣れていなかった」

 アーサーの死後の数年間を綴った伝記本で、オブザーバー紙の記者ショーン・オハガンによるニックへの40時間以上のインタビューがまとめられた『フェイス、ホープ・アンド・カーネイジ』は今月9月に出版予定となっている。

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