夢枕獏×谷口ジローの名作「神々の山嶺」仏アニメ映画を7月に凱旋上映

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
映画「神々の山嶺」ポスタービジュアル (C)Le Sommet des Dieux - 2021 / Julianne Films / Folivari / Mélusine Productions / France 3 Cinéma / Aura Cinéma
映画「神々の山嶺」ポスタービジュアル (C)Le Sommet des Dieux - 2021 / Julianne Films / Folivari / Mélusine Productions / France 3 Cinéma / Aura Cinéma

 フランスで13万人以上の動員を記録したアニメ映画「神々の山嶺(いただき)」が今夏、日本で凱旋上映されることが12日、明らかになった。キービジュアルも同日、公開された。作家・夢枕獏のベストセラー小説を 、圧倒的な画力を誇る谷口ジローが作画を担当した漫画作品もヒット。アニメは2017年に死去した谷口も製作に参加し、7年の歳月をかけ完成、フランスでは2021年に上映されていた。日本では7月8日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町などで全国公開される。

「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか?」という登山史上最大の謎に迫りながら、孤高のクライマー・羽生と、彼を追うカメラマン・深町が不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む姿を描く物語。アニメ映画「ウルフウォーカー」の製作チームが、実写では再現不可能な命がけの登攀シーンを限界までリアルを追求し圧巻の映像で表現。フランスでは300超の劇場で上映され、13万人超動員のヒットを記録。全世界ではネットフリックスが配信権を獲得するも、日本ではスクリーンでの公開が決まった。

 夢枕獏著の小説「神々の山嶺」(集英社文庫/角川文庫)は1998年に柴田錬三郎賞を受賞。同作を漫画化した谷口ジロー画「神々の山嶺」(集英社文庫)も2001年に、第5回文化庁メディア芸術祭マンガ部門・優秀賞を受賞した。谷口はフランスで「漫画界の小津安二郎」と称され、フランス文化省から芸術文化勲章シュヴァリエ章を授与される人気を誇り、フランスアニメ界からの熱烈なオファーにより、漫画「神々の山嶺」のアニメ映画化が決定し、生前、谷口も二度渡仏して製作に参画した。

 今作は、原作国である日本でのみ、豪華声優陣の吹き替え版が上映される。ブラッド・ピッドの吹き替えや「機動戦士ガンダムZZ」、「ポケットモンスター」などのアニメで知られる堀内賢雄が主人公の一人、深町誠の声を担当。本作で圧倒的存在感を放つ孤高のクライマー羽生丈二の声を務めるのは、「攻殻機動隊」、「ブラック・ジャック」などのアニメから、世界的人気ゲーム「メタルギアソリッド」シリーズのスネークなどで知られる大塚明夫。他にも、羽生の後輩・文太郎役に「鬼滅の刃」の逢坂良太、羽生の行方の手がかりを握る涼子役を「THE IDOLM@STER」で人気の今井麻美が務めた。

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