首都直下型地震・南海トラフ地震が30年以内に発生?専門家に学ぶ「圧死」「溺死」から身を守る秘策

深月 ユリア 深月 ユリア
イメージです(midoriya21/stock.adobe.com)
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 今春、日本国内で地震が多発した。将来的に「首都直下型地震」や「南海トラフ地震」が発生する可能性も政府筋から指摘されている。女優でジャーナリストの深月ユリア氏が、有事の際に命を守る対策について専門家に取材した。

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 昨今、全国的に地震が多発している。地震大国日本ではいつものことだが、 特に2011年の東日本大震災以来、太平洋プレートの動きが活性化し、連られてフィリピン海プレートも活発に動いている。

  今年3月中にM4以上の地震が195回も発生していて、そのうち福島・宮城県沖と沖縄、台湾付近の地震があわせて100回以上だった。M4以上の地震は、東日本大震災が起きた11年3月に2502回発生し、その後は減少傾向にあったが、12年12月に239回発生し、今年3月はそれ以来の多さであった。政府の地震調査委員会によると、今後30年以内に首都直下型地震が発生する確率は70%、南海トラフ地震は70%-80%という。

 防災の専門家で「エナジーファーム株式会社」の齋藤学一社長は「今後30年間のうちに阪神・淡路大震災や東日本大地震クラスの大地震が来る確率が非常に高いです。 しかし、災害発生時の死のリスクを回避できれば、後は避難先での食料や衛生問題などの課題があるにしても、命は助かります。直下型地震の阪神・淡路大震災の時は『震災の死亡者の9割以上のほとんどが即死状態』であり、『死因のほとんどは、家屋の倒壊や家具の転倒による圧迫死だった』そうです。(出典・内閣府「阪神・淡路大震災教訓情報資料集【02】人的被害」)」

 「負傷者についても、『多くは家具などの転倒、家屋の倒壊、落下物などによるものだった』とされています。一方、警視庁発表資料によると、東日本大震災では死因の9割以上が溺死となっています。(出典・警察庁 東北太平洋沖地震による死者の死因等及び身元確認状況について)。つまり、『圧死』と『溺死』を防ぐことができれば、相当数の命が守られることになります」と指摘する。

 では、「圧死」と「溺死」から身を守るにはどうすれば良いのか?

  「『圧死』、そして『溺死』のリスクから命を守るために、私たちは自分の住む場所がどんなところか知っておく必要があります。しかし、住む場所が安定地盤でない場合も、すぐに引っ越すことは難しいでしょう。しかし、自宅の寝室やベッド周辺を工事用仮設材などで補強することで家屋が倒壊してもその空間だけつぶれないようにすることはできます。この方法なら負担も少なく、早期に対応を施すことが可能です。また、南海トラフ地震における津波被害を抑えるには、太平洋沿いの地域においては過去最大の津波がどこまで来たのかを示す印を付けておくことで市民の意識を喚起し、万が一の事態にはどこに逃げたらいいのかを考えておくようにすることが必要でしょう。津波が来た時には、津波が来ない高台に、もしくは強固な建造物の高層部に避難してください。といっても、逃げ遅れる場合がありますし、そんな時は『溺れない』ことを最重要視した対策が鍵となります。私が提案するのは、タイヤくらいの強度を持った簡単にパンクしない『浮き輪』です。加えてゴム製の胴長が付いていて、上半身を覆うドーム状の覆いもセットされている。津波が発生したらその中に入り、津波が来ても身を守りながら浮遊することで命をつなぎます。寝室・ベッドの補強や浮き輪については、すでに商品化に向けて動き出しています。実際の商品開発や製品化に当たっては、皆様からのご支援・サポートをいただきたいと考えております」(齋藤氏)

 齋藤氏は電子書籍「災害から国土と命を守る!」を出版し、現在、書店にも同著書が置けるようにクラウドファンディングを募集中だ。また、地震のみならず、ウクライナ戦争後に激変してしまった国際情勢の有事にも備えられるよう、エナジーファーム株式会社では「核シェルター課」も創設された。齋藤氏は5月21日に核シェルター普及協会が主催する「ウクライナ戦争と核シェルター」に関するシンポジウム(東京・溜池山王)にも出演する。

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【「ウクライナ戦争後の国際情勢~日本も危ない!核シェルターも必要?」シンポジウムの概要】
 https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2214627 

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