小坂忠さん死去 73歳、肝不全 名盤「ほうろう」のシンガー・ソングライター

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 亡くなった小坂忠さん
 亡くなった小坂忠さん

 和製R&Bの名盤「ほうろう」で知られるシンガー・ソングライターで牧師の小坂忠(こさか・ちゅう)さんが29日午前10時43分、肝不全のため死去したことが同日、公式サイトで発表された。73歳。東京都出身。

 小坂さんは2017年8月、S字結腸がん(ステージ4)と胃がんで手術を受けたことを公表。闘病生活を続け、仕事復帰も果たした。昨年11月6日には旧友・松本隆氏の「風街オデッセイ2021」に出演し「しらけちまうぜ」と「流星都市」を披露した。

 公式サイトに今年3月1日、「自宅療養」と題して近影と共に「只今、体力回復のため自宅療養中。大腸癌ステージ4との戦い、頑張ってま~す。そして、ウクライナのため祈ってます。」とつづったのが最後のメッセージとなった。公式サイトによれば、「5年前に発症したS字結腸癌から転移した全身癌による肝不全との闘いを終えて天に凱旋しました」という。

 1948年生まれ。68年にグループサウンズ「ザ・フローラル」でメジャーデビュー。細野晴臣、松本氏、菊池英二、柳田ヒロとロックバンド「エイプリル・フール」を結成。ミュージカル「ヘアー」にも出演した。

 71年、初のソロアルバム「ありがとう」を発表。「小坂忠とフォージョーハーフ」としてバンド活動も行った。75年のアルバム「ほうろう」は和製R&Bの名盤として知られ、収録曲「しらけちまうぜ」は東京スカパラダイスオーケストラが小沢健二とカバーした。「機関車」「ありがとう」などの楽曲も多くカバーされている。

 76年にクリスチャンとなり、78年にゴスペルレーベル「ミクタムレコード」を設立。コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージックを活動の中心としていたが、2000年に世俗音楽の活動を再開。10年には「ほうろう」の歌い直し盤を発表、フジロックフェスティバルにも出演した。

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