山本太郎氏が警鐘「与党側の顔をかぶった維新のような政党が伸びていく」 政治の暴走食い止める

杉田 康人 杉田 康人
繰り上げ当選候補の櫛渕万里氏(右)に、議員バッジを渡す山本太郎氏
繰り上げ当選候補の櫛渕万里氏(右)に、議員バッジを渡す山本太郎氏

 れいわ新選組代表で衆院議員の山本太郎氏(47)が15日、都内の衆議院第二議員会館で会見を開き、衆院議員を辞職し夏の参院選に選挙区から出馬する意向を表明した。どこの選挙区から出馬するかは明言しなかった。2021年の衆院選比例東京ブロックで当選を果たした山本氏の辞職にともない、党の比例名簿次点の櫛渕万里氏(54)が繰り上げ当選する見込みだ。

 山本氏は参院選後、最大3年間国政選挙が行われない可能性があるとし「政治的な空白期間、選挙の空白期間というのができます。その間に行われるであろう、政治の暴走を何としても食い止めないといけない。そういう思いから、参議院選挙に自分自身が出馬しようという気持ちになりました」と、参院選に出馬する理由を説明。現在2議席の参院での党勢拡大が目的だとした。

 夏の参院選について、山本氏は「おそらく自民党は大きく票を減らす結果にはならないだろうと見込んでいる。野党側も大勝をしたりとか、大きく勝つということが難しい状況であるというふうに見ています」と分析した。

 その上で「自民党公明党の多数党、そして与党側の顔をかぶった維新のような政党が伸びていく。そういう状況になったら、3年間の空白期間は非常に危険なものになり得る。野党側も、国会全体も変質していく。与党側にすり寄る行為、最悪の場合には大政翼賛状態になる可能性もある」とし、消費税の増税や憲法の改悪、好戦的な外交が行われると警鐘を鳴らした。

 衆院議員を辞職せず、参院選に別の候補を立てるのが筋ではないのか、という取材陣からの質問に「嫌ですよ、僕だって議員バッジ外すの。国会議員であることとないことで発言力が変わりますもん。落選のリスクももちろんある。でも、やるしかないんですという思いからです」と本音を漏らす。

 日本が大変な状況に置かれているとして「ずいぶん波静かじゃないですか、国会の中。この局面には、捨て身になってもらわないと困る。捨て身で言論で殴りにいく、戦いに行く。政党が危機感を持ってるかってことですよ。戦う気があんのかって。権力奪取する気あるかってことですよ。もう目の前に3年選挙が行われないって可能性があるのに、何今まで通り過ごしてるんだよ」と声を荒らげていた。

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