キャスターの有働由美子が15日放送の日本テレビ「news zero」で、ロシアの政府系テレビ局で生放送中に女性社員が戦争反対のメッセージを掲げたことについて、「スタジオ内で周知されていたと考えるのが自然」と語った。
ロシアの「第1チャンネル」のニュース番組「ブレーミャ」の生放送中、女性キャスターが原稿を読み上げている最中に、女性社員が背後にあらわれ、「戦争をやめて プロパガンダを信じるな」などと書かれた紙を掲げた。
有働は「テレビ局に務めていると分かるんですけど、仮にあの場所で後ろに関係のないものが入ってきたら気づきますし、生放送の5秒というと、我々には20秒くらいに感じるのでいかにもできそうに感じる。少なくともスタジオの中では周知されていたと考えるのが(自然)と考えるのですが…」と自らの経験をふまえ問いかけた。
出演した廣瀬陽子慶大教授は「極めて異例づくしの映像。アナウンサーが微動だしない、カメラワークも変わらないのが不気味。ロシアでは非常に多くの人が見ている番組で、波及効果は高い。スタッフも意識があれば、すぐに止められる。それをしなかったというのは、番組の人がみんな知っていたということが想定される。本当に勇気がある行動」とこたえた。
有働は「視聴者へのインパクトは?」と質問。「極めて大きい。この映像がツイッターで二重に拡散している。高齢層とか地方の方が見る番組。プーチンにもインパクトが大きい。他方であまり大ごとにしてしまうと、真実味が増してしまう。何もおとがめがなくだと、こういった運動が続く可能性もあり、そのさじ加減が難しい。あまり重罪にしないと思う」と予想した。