ジャーナリストの木村太郎氏は27日、フジテレビ系「Mr.サンデー」に出演。ロシアのウクライナ侵攻について「戦争が10日続けば、ロシアは破産する」とウクライナ国防総省の情報を紹介した。
ウクライナ国防省が発表したロシア側の損害は、死亡兵士が4300人、戦車146台、装甲車両706台、戦闘機27機(27日午後7時時点)と、ウクライナが徹底抗戦して、ロシアからすれば抵抗が当初の予想以上だったと言われている。
木村氏は「ウクライナ側の発表なので正確には分からないが、ロシアは相当損害を被っている」と話した。その理由に「ウクライナ市民の士気の高さ。ゼレンスキー大統領が避難しないで、ずっとキエフに残ったまま、投稿ビデオを通じて色んなメッセージを出している。これが効いている」と分析した。
続けて「コメディアンからなった大統領とずいぶん揶揄(やゆ)されたが、実際に危機になったらとんでもない指導力を発揮していると評価されている」と語った。
さらにウクライナ国防総省の試算として「ロシアは1日に150億ドルの戦費を使っている。10日続くと戦費がなくなっちゃうだろうと。だから10日頑張りゃいいんだと言い出している。そうしたらロシアは完全に破産しちゃうし、弾薬もなくなっちゃうと言っている」と紹介した。
その上で、カギは「死亡ロシア兵の帰還」と指摘。「アメリカでもベトナム戦争でも死体の兵隊たちが帰ってきて、それがきっかけになってドンと、反戦ムードが巻き起こった。ロシアでもボディバッグ(遺体)が帰りだしたら、相当プーチン大統領への反発が高まるのでは」と想像した。
さらに「落としどころがなくなっちゃったんですよ、この戦争。どうやって収めるんですかね」と首をひねった。