チャンネル登録者数が7万超を誇り、プロ野球・オリックスを”全力絶叫応援”するユーチューバー・Bーモレル氏(25)が激動の1年を振り返り、手応えを語った。
シーズン終了後、今年のオリックスと自身の活動を振り返る総括的な動画を何本か作成した中で、印象的なものがあるという。「オリックス関心度&Bーモレル影響力調査」と題し、自身がどれだけオリックスに貢献したのか、3049人のアンケート結果をもとに調査を行った。「Bーモレルの影響でオリックスを好きになった」と回答した1387人に、今年球場に行った回数やグッズ購入額を回答してもらい自己流(チケット代を3000円に統一など)で計算。全てを合算した額は、低く見積もって539万円だった。同額がどれほどの規模なのかは見当が付かないと述べたが、ユーチュバー冥利(みょうり)に尽きる結果だった。「僕ひとりで500万貢献するのは無理だと思うんです。発信することによって、こういったことができるんだなと」。チャンネル登録者数は退職前から約1万5千人の増加。球場で声をかけられる回数が増え、認知度の上昇を実感した。
関西の大学院を修了し、4月に上京し入社したモレル氏は、「中途半端になってしまう」と、仕事と4年前から行っていた動画投稿の両立に葛藤を感じていた。オリックスは、6月23日の日本ハム戦で、37年ぶりの11連勝をマークして首位に浮上。「人生一度きり。25年ぶりのオリックスの優勝に立ち会うことは今しかできない」と好調なチーム状況が、自身の決断を後押しした。5か月足らずで大手企業を退職後、大阪に舞い戻りユーチューブ活動に専念した。「今年ずっと弱いままだったら、辞めなくてがんばって仕事を続けてたかもしれないです。でもどっちにしろユーチューブを続けるなら、いずれそういう時が来たのかなとは思いますね」と振り返った。
活動専任から約1カ月後、後悔はなかったが、劣勢なチーム状況と自身の決断を否定するような声も相まって不安に襲われた。しかし、9月30日の首位ロッテ戦で、T-岡田が9回に逆転3ランを放ち劇的勝利。敵地・千葉で”3タテ”を果たし、ゲーム差無しに迫った。同氏は、今年のベストゲームと挙げ「こういう試合を見せてもらえるなら、優勝できなくても満足だなと。こんな素晴らしいチームのために僕たちは応援しているんだ。そういう思いにさせてもらえましたね」と話した。
日本シリーズでの生配信では、パ・リーグの他球団ファンがオリックスを応援するコメントも見受けられた。球界ではソフトバンク・柳田悠岐、千賀滉大からインスタグラムをフォローされ、年末には、元千葉ロッテ・里崎智也氏とコラボを果たすなど彼の影響力はオリックスだけに留まらないものとなった。
「新卒わずか5か月足らずで退職しユーチューバーに専任」「念願の25年ぶりのリーグ優勝」とまさに”激動”の1年となった。来年も同様に、連覇を目指して活動を続けていく。「今、ちょっとだけオリックスファンが増えてきているんです。来年はさらに、オフラインでも盛り上げていければと考えています」と意気込んだ。