「フラガール」の愛称でおなじみの「スパリゾートハワイアンズ・ダンシングチーム」。福島県いわき市の温泉リゾート施設「スパリゾートハワイアンズ」を拠点に活動し、ダンスを通じて見る人に笑顔、元気そして勇気を届け続けている姿は、コロナ禍で大変な世の中にもきっと大きな励みとなるはずだ。今月3日には、主人公となったアニメ映画「フラ・フラダンス」が公開されるなど今、再び注目されている。そんなフラガールたちの世界に迫ってみた。
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ハワイアンなムードが漂う場内は、フラガールのショーが始まるとより一層華やかなになる。次々と繰り出される多彩なダンスは華麗かつ迫力満点。見る人を大いに魅了し、会場は笑顔に包まれる。
ハワイアンズが掲げる「笑顔は、生きる力になる」の言葉のもと、基本的に昼と夜の2回ステージを務め、多くの人を楽しませているフラガール。その活動の原点となるのは、創設時から指導してきた最高顧問・カレイナニ早川さんの教え。「ひまわりのように咲きなさい。踊りなさい。笑いなさい」との常々説いてきた。その教えを受け、メンバーはひまわりのような明るい笑顔、ダンス、そして振る舞いを通じ、笑顔、元気、勇気を届けている。
ダンスという特殊技能を持つこのプロ集団。現在41人が在籍し、全員がこのリゾートを運営する常磐興産株式会社の正社員として活動している。
そのためフラガールになるは、まずこの常磐興産の入社試験に合格し正社員になることが絶対条件となる。その上で、併設されている「スパリゾートハワイアンズ・ダンシングチーム」のメンバー養成を目的とする2年制の「常磐音楽舞踊学院」(福島県知事認可の各種学校)の選考試験を通過せねばならない。
晴れて2つの難関をパスした新人は、まず入社直後の4月からこの学院に通い8月のデビューを目指す。デビューした後も舞台に出演しながら、2年間はこの学院でダンス、ハワイの文化、社会常識などを徹底的に学び、一人前へと成長していくのだ。