活動1年弱でフォロワー240万人超 トランジショナー日本一TikTokerケチャップ「圧倒的な差をつけたい」

松田 和城 松田 和城

 TikTokで、回転やズームなど技法を駆使してカットをつなぎ合わせるトランジショナーとして、人気を博している人物がいる。活動開始からわずか1年弱でフォロワー数240万人超を誇るケチャップ氏は、人気クリエイター9人がそれぞれの持ち味を生かしてCM制作を行い、その評価数で報酬が決まるプロジェクト「ペプシ〈生〉CMチャレンジ」(企画・制作 CHOCOLATE Inc.) に参加中。このほど、よろず~ニュースの取材に応じ、「他のクリエイターとは圧倒的な差をつけたい」と意気込みを語った。

 「おいしそうなトランジション」と題し、総37カットがつなぎ合わされた映像では、飲み物を注ぐ際の炭酸の“泡感”やコップに付着する水滴の“シズル感”が表現されている。撮影は5時間に及んだといい「20回撮り直した箇所もあります。きれいに映るように一瞬をこだわり抜きました。自分らしさを100%投影できたので100点です」と自信を口にした。また、彼女のキュートな笑顔を含めたさまざまな表情が視聴者を虜に。「ペプシまでかわいく見えてきました」といったコメントも見られた。

 青色のジャージ姿と、左右のお団子が特徴のヘアスタイルがトレードマークのケチャップ氏。昨年2月に、以前から興味を持っていたトランジション動画を投稿。現在では速い時には2時間で終わる動画作成も、最初は12時間かかり苦労したという。反響は予想以上に大きく、1000もの「いいね」がついた。「フォロワーの数にしてはバズった方でした。こんなに見てもらえるんだと思って、それからハマってほぼ毎日投稿を始めました」と振り返った。ハッシュタグを活用し、幅広い層に動画が広がり大きく飛躍。瞬く間にフォロワー数が増加し、多くのファンが生まれた。フィリピンの有名トランジショナーともコラボを果たすなど、その影響力は海外にまで広がりを見せている。

 自身の著書やSNSで、そううつ病、パニック障害だったことを公表している。「人よりいろいろ気にするタイプで、自分以外の知らない人と話すと寝込むくらい落ち込むこともありました。『嫌な気持ちにさせなかったかな』とか後悔することもあったんです」とひきこもり気味だった過去を明かした。それでもTikTokの活動で自信をつかみ、活力を手にした。今年9月には「自殺予防啓発プロジェクト」にも参加し、自身の経験を伝えた。同じような境遇の視聴者から「共にがんばろう」のような応援メッセージが届くようになった。「マイペースにやっているので、見守っていただいているような感じでもあります」としみじみと語った。

 昔から負けず嫌いの性格で「ひとりだけの存在になりたい」と豪語する。目標に“超えたい人物”を設定し続けてきた結果、フォロワー数日本一のトランジショナーに到達した。「SNSが当たり前となった今、個性の明示が難しくなっているんです。例えば、私の存在が拡散されてまねされると自分は普遍になるじゃないですか。その時点でその個性は終了するんです」と持論を語った。「その中でも動画を出し続けることが今の自分の個性なのかなと思っています。なのでこれからも動画を出し続けたいです。じゃないと自分じゃなくなる気がします」と言葉に力を込めた。

 活動を続ける原動力はファンの存在。動画がバズるのは「一人一人の意思の集まり」だと説明した。「この人を昔から応援してたって言わせたい。後戻りできないくらいたくさんの方に応援していただいているので、やるしかないというか。いい意味でのプレッシャーがあります」と話した。

 来年の具体的な目標に「フォロワー数400万人」を掲げている。自身の影響力の大きさを考慮し「せっかくこのような立場にいるので、世の中のために何かいいことがしたいです。トランジションに限らずいろんなことをやってみたい」と笑顔で誓った。

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