漫画と浮世絵を融合させた「画狂プロジェクト(漫画浮世絵版画プロジェクト)」の再始動が、明らかになった。2020年の葛飾北斎生誕260周年を記念し、メディア芸術振興財団などが取り組む浮世絵版画創作プロジェクト。新型コロナ禍で遅れていた制作の再開にメドが立ったと8日、発表された。
同プロジェクトでは絵師には日本の著名漫画家を起用し、浮世絵版画の原画(江戸古来の方法で作画するものあり、下絵、色版指定など原画が存在しない場合もある)を作成。江戸浮世絵版画の熟練職人による木版彫りと版画摺りの工程を経た上、シリアルナンバーと各漫画家の直筆サイン(作品によってはサインを「彫」で入れているものもあり)が入った版画絵を、1作品200枚の限定で製作し、販売していく。
第一弾として、現代の絵師に、里中満智子、ちばてつや、こうの史代、池田理代子、さいとうたかを、池上遼一、ビッグ錠、安彦良和、バロン吉元、イリヤ・クブシノブ(敬称略)、合計10名の巨匠を起用。その原画と日本の誇る江戸浮世絵版画職人(彫師、摺師)による木版彫りと版画摺り、そして人間国宝・岩野市兵衛がすく越前生漉奉書和紙を使用し製作される。
画狂プロジェクト第一弾は、漫画北斎浮世絵プロジェクト有限責任事業組合において、国内外の市場をターゲットに2022年春頃から販売を開始する予定。