Vチューバー動画削除の千葉県警 「戸定梨香」の性的要素否定し「不適切ではない」と明言

福島 大輔 福島 大輔
Vチューバ・戸定梨花
Vチューバ・戸定梨花

 千葉県警が、松戸市のご当地Vチューバーである女性キャラクター「戸定梨香」を起用した子ども向けの交通ルール啓発動画を、全国フェミニスト議員連盟からの抗議を理由に削除していた件について、千葉県警は24日、よろず~ニュースの取材に対応。戸定梨香を起用したことについて「不適切だとは考えていない」と回答した。

 当該の動画については、全国フェミニスト議連が「おへそが見えている」「動くと胸が揺れる」「スカートの丈が短い」といった点を挙げ、「性犯罪誘発の懸念すら感じさせる」などとした公開質問状を千葉県警などに送付。「当局の謝罪、ならびに動画の使用中止、削除を求めます」としていた。

 千葉県警はこの日、よろず~ニュースの取材に対し、「要望をいただいたのは事実です」と回答。「今回の啓発動画は、コロナ禍で対面での啓発教育が実施困難な状況下において、自転車の安全利用を呼び掛けるためのもの」と趣旨を説明した上で、「本来の目的と異なる意図でとらえられることへの懸念や、動画の掲載期間が今月17日で終了する予定だったことなどから県警内で検討した結果、削除することを決めました」とし、同議連の主張を受け入れたものではないとした。

 その上で、戸定梨香については「性的なものであるとか、女児を性的な対象としたというキャラクターであるとか、そういう意図があるとは思っておりません。不適切ではないと判断しております」とし、キャラクター自体に問題はないとの見解を表明。「賛否双方のご意見をいただいています。フェミニストとされる方からも『性的だとは思わない』というご意見がありました」と明かした。

 同件に関して、全国フェミニスト議連の行動に反対する「全国フェミニスト議員連盟宛抗議と公開質問状」も発生。24日時点で6万件以上の署名が集まった。同議連は公式サイトで「提出した文書は、公的機関としての認識を問うたものです。当該動画の掲載も、削除も、ともに千葉県警によるものです」と、千葉県警の判断であることを強調。議連の共同代表である松戸市議の増田かおる氏は20日、自身のツイッターで「皆さん、議員にどれだけの力がおありとお思いか知らないですけど、まさか地方議員が警察に圧力かけて動画削除?できるはずないでしょう」と反発していた。

 戸定梨香を管理する「Art Stone Entertainment」代表の板倉節子氏は、よろず~ニュースの取材に応じ、増田議員のツイッター発言について言及「責任感がないのかなと。千葉県警の責任とするのであれば、抗議の文章の意味は何だったのか、なおさら答えるべきではないかと思います」と失望感を示した。

 削除後も千葉県警松戸署とは連絡を取り合っており、「削除されて、それで終わってしまうのは嫌だと話しています。次は戸定梨香が警察官の格好でPRするの動画を掲載予定だったのですが、それも続行できないのかと…。松戸署さんも『落ち着いたら』としつつも「今の段階で約束はできない』としておられます」と明かした。

 その上で、戸定梨香の松戸市内での活動が滞る事への懸念も吐露。「松戸市さんとのコラボとかがやりにくくなるとしたら残念です」とし、議連に対しては「争う形ではなく、なんとか違う形で解決していけないかと考えています」と話した。

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