プロテニス選手の大坂なおみがメットガラで着ていた衣装は、完成に150時間かかったそうだ。ルイ・ヴィトンのクリエイティブディレクター、ニコラス・ジェスキエールによる特注ドレスは姉の大坂まりの意見も取り入れ、18メートルのレザーサテンを22個のフリルにあしらった黒のケープが印象的となっていた。
日本とタヒチという自身のルーツに迫ったドレスだそうで、本人はWWDにこう話している。「姉と私はファッションやデザインのプロジェクトを幾度となく一緒にやってきたけど、今回は本当に特別だったわ。数枚のスケッチを描いて、ニコラスと長時間のミーティングをしたの。3人でアイデアを出し合ってね。彼(ニコラス)との仕事は素晴らしく、私たちを先導し、実現に向け手伝ってくれたわ」
一方、13日のメットガラのテーマは「イン・アメリカ:ア・レキシコン・オブ・ファッション(アメリカのファッション辞典)」、今回の衣装を通してアメリカの多様性を伝えたかったという。「この衣装は私の日本とタヒチの伝統に向けたオード。そのプリントは姉自身がデザインしたもので、素晴らしい鯉のデザインよ。自分たちがどこから来たのかを祝福し、その多文化の背景がすなわちアメリカの多様性だから」
一方、自身のファッションの選択に関してはこう続けていた。「完全にユニークなものに常に魅かれる。そして物語性があるものにね。その2つが今回のメットでの私の衣装をとても気に入っている理由だと思う。ドレス、髪、メイク、すべてがユニーク。それが全部合わさり、私の生い立ちとアメリカの文化的な美しさ両方の物語を語っている」