藤井聡太王位(棋聖との2冠)に豊島将之竜王(叡王との2冠)が挑戦する、将棋のお~いお茶杯第62期王位戦七番勝負第4局2日目が19日、大阪市の関西将棋会館で指され、藤井王位が140手で勝利。対戦成績を3勝1敗とし、防衛に王手を掛けた。
これで藤井王位は、豊島竜王との通算対戦成績を6勝8敗に。公式戦では初手合いから6連敗を喫したが、同時進行中の叡王戦でも2勝1敗とリードするなど、完全に〝苦手〟は払拭した印象となった。
豊島竜王の先手で始まった今局の戦型は、王位戦第1局以来の相掛かりに。1日目終了時点ではほぼ互角で、やや豊島竜王が指しやすいとの見方もあった。2日目も難解なねじり合いが続いたが、駒がぶつかり始める局面から藤井王位が徐々に優勢を築き、正確な指し回しで押し切った。
王位戦七番勝負は、第1局を落としてから3連勝で初防衛に王手。藤井王位は、1日目について「常に歩損が残ってしまうので、少し苦しいのかなと思っていました」と回想。中盤までは「玉の堅さにかなり差があるので、自信がないのかなと思っていました」と苦戦を意識していたことを明かした。
優勢のまま押し切った終盤についても「明快な手が指せなくて本譜ではあまりうまくいってないなと思いながら指していました。まぎれる順を選んでしまったかなと」と反省の弁。24、25日に徳島市で指される次局に向け「また第5局が来週にすぐあるので、しっかりいい状態で臨めればと思います」と話した。