社会現象となるほどの大ヒットを記録しているスマートフォン向けゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」を展開するサイゲームスの親会社・サイバーエージェントの代表取締役社長を務める藤田晋氏が13日、北海道苫小牧市で行われたサラブレッドのせり市場「セレクトセール2021」の2日目に参加した。
この日上場された当歳(0歳)馬のうち6頭を落札し、うち4頭が1億円超えの高額馬で総額は8億2600万円(税別)。2日間の合計は18頭で、総額は全参加者の中で1位となる23億6700万円、1頭平均1億3000万円超という〝爆買い〟となった。
藤田氏が社長を務めるサイバーエージェントは、4月28日に2021年度第2四半期(2021年1~3月)の決算を発表。「ウマ娘」などを手がけるゲーム事業の同四半期売上高は639億円で、前年同期比42・7%増、営業利益は232億円を記録した。
12日の初日セール終了後には「向こう30年は馬主をやるつもりで、1年目でしっかり土台を作ろうと思っていた。ウマ娘がヒットしたので、競馬界に還元できれば」と語っていた藤田氏。その言葉通り、初日には15億円超を投入。この日も精力的に動いた。
7番目に登場したキズナ産駒の牝馬・カヴァートラブの2021を1億5000万円で落札し、ハーツクライ産駒の牡馬・ラブリーベルナデットの2021は2億円で落札。さらに全体の大トリでの登場となった新種牡馬レイデオロ産駒の牡馬・アイムユアーズの2021を1億5000万円で落札し、今セールの〝主役〟らしく締めくくった。
「ウマ娘 プリティーダービー」は、今年2月24日のサービス開始から、わずか4カ月弱で800万ダウンロードを突破。オグリキャップ、シンボリルドルフ、トウカイテイオー、メジロマックイーンなど、過去の歴史的名馬を美少女に擬人化したもので、各馬の実際のエピソードなどが細かく反映されていることから、従来のゲームファンのみならず、競馬ファンの注目も集めている。