パティ・ジェンキンスは、映画をストリーミングサービスと映画館で同時に公開することは「経済的に意味がない」と話している。「ワンダーウーマン1984」の監督で知られるジェンキンスは、コロナウィルスのパンデミックにより劇場が閉鎖されたことで同時公開が主流となったものだが、ネットフリックスやHBOに支払うために多額の興行収入を諦めることは映画業界にとって不可能なことで、これが永遠に続くとは思っていないと語っている。
ジェンキンスはザ・ハリウッド・レポーターに「ストリーミングサービスは素晴らしいと思うけれど、誰もが経済的な理由でそれを追い求めている。でも今のように業界を支える経済的な支援があるとは思えないし、私はそれが続くとは思わないわ。ネットフリックスだけならまだしも、今はどこの会社もストリーミング配信を行っている。でも、人々はそんなに多く加入しないでしょう。ストリーミングサービスをサポートするために、スタジオ側は本当に10億ドル(約1100億円)もの映画を諦めるかしら?経済的に意味が無いと思う」と話した。
またジェンキンスは、映画館に行くというスタイルは決して廃れないだろうと主張している。「人々は映画を見に行くのが好き。それは家で映画を見ることが出来ないからじゃない。私たちはいつも家で映画を見ていたし、それは今に始まったことでは無くて、これからもそれは戻って来るでしょう」と続けた。
そんなジェンキンスがメガホンを取ったガル・ガドット主演作「ワンダーウーマン1984」は、映画館で公開されたのと同じ日に、HBO Maxで配信開始されていた。