恋愛成就の「横浜三塔物語」に四塔目があった!明治37年に建てられた切り札・エースの存在

今野 良彦 今野 良彦

 「横浜三塔物語」という都市伝説を知っていますか。他県の人にはあまりなじみがないかもしれませんが、神奈川県、特に港・横浜になじみのある人は誰もが知っている恋愛成就をサポートする話があります。横浜三塔と呼ばれている名所を、カップルで巡ると結ばれるというのです。

 横浜三塔とは、1928(昭和3)年に完成した「神奈川県庁本庁舎」の高さ約49メートルのキングの塔、1934(昭和9年)の完成した「横浜税関」の高さ約51メートルのクイーンの塔、1917(大正6)年に完成した「横浜開港記念会館」の約36メートルあるジャックの塔を指します。塔の愛称であるキング、クイーン、ジャックは横浜港に入港する船の外国人船員たちが、航海の安全を祈り、目印となるこれらを、トランプに例えて名付けたとされています。

 最初は恋愛成就に限らず、願い事がかなうという都市伝説でした。この三塔を同時にみることができる(1)神奈川県庁正面(2)横浜赤レンガ倉庫(3)大さん橋国際客船ターミナル-の3カ所をすべて回ると、願いがかなうというのが「横浜三塔物語」です。この話にはお墨付きがあります。神奈川県のホームページに「横浜三塔物語」として記載されている、まっとうな話なのです。それが若者たちの間では、いつしか、カップルで巡ると恋愛が成就すると話として広がってきています。

 さらに、この話には続きがあります。実は「横浜四塔物語」という話も存在しているというのです。4番目というか最初で最強の塔が存在しています。その塔は旧横浜正金銀行の本店として1904(明治37)年に建てられた、ネオ・バロック様式の「神奈川県立歴史博物館」の旧館部分のことです。ここは“エース”とも呼ばれています。トランプでいえば、キング、クイーン、ジャックよりも強い、最強のカードはエースです。三塔でなく、エースを加えた「横浜四塔物語」こそが、さらなる運気を上げ、恋愛を成就にばく進すると信じられているのです。

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