突然少年・大武茜一郎 豪雨被災地で見た小学校の光景語る 新曲「算数セットとクレパス」

「music zoo KOBE太陽と虎」園長・風次氏(左)とせんいちろうBig Dick Drive
「music zoo KOBE太陽と虎」園長・風次氏(左)とせんいちろうBig Dick Drive

 せんいちろうBig Dick Driveとしてソロで全国ツアーを行った突然少年・大武茜一郎が3月24日、神戸のライブハウス「music zoo KOBE太陽と虎」で新曲「算数セットとクレパス」を披露した。同店の“園長”風次氏と熊本の豪雨被災地を訪問した際に作った同曲ができるまでの経緯を明かした。

 4人組バンド「突然少年」のヴォーカルギターを務めるせんいちろうは今年1月から自身初のソロツアーを開始し、全国のライブハウスを回ってきた。そのせんいちろうが昨年の令和2年7月豪雨で被災した熊本県・球磨村を訪れたのは、偶然の出会いからだった。ツアーライブのため鹿児島県に滞在していたところ、旧知の風次氏が球磨村に来ていた。「風ちゃん(風次氏)から連絡がきて、『今日何時やー』って」。鹿児島の滞在先が球磨村と近かったこともあり、2人はすぐに合流したという。

 風次氏は神戸のチャリティー音楽フェス「COMING KOBE」の実行委員長を務め、被災地とのつながりが深い。「球磨村で被災したピアノをクラウドファンディングで直すプロジェクトがあって、それが直った式典に行ってきたんですよ。『ピアノを使ってなんか町でできないか』みたいな(イベントをやりたいと)話をしてて、せんいちろうがいいかなと話をしていた時に会ったから、なんか引き寄せられてるというか」と振り返った。

 せんいちろうは風次氏とともに球磨村の教育長を訪問。昨年の被災時の話や現在の様子を聞いた。急ぎ決まった面会では即興歌唱も披露し、「歌でブッキングするみたいな(笑)」と曲中で再訪を誓った。面会後「ここまで来て教育長の話だけ聞いて終わるんって、現場を見ろよってなって」と、風次氏がせんいちろうを村内の被災した小学校に連れて行った。

 訪れたのは渡小学校。校内は泥が残ったままだったという。「ちょうど豪雨があったのが7月、七夕の時期だから、短冊に『みんなが優しい学校になりますように』とか『ドッジボールがうまくなりますように』とかそういうのが(書いてあって)」と、時が止まったように残された学校の様子を目の当たりにした。「保護者のみな様へ 算数セットとクレパスはドロドロで洗えませんでした。すみません」。黒板に書かれていた伝言を新曲のタイトルに付けた。

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