推し卒業で最大10日の特別休暇 「推し休制」オタク社長の真の狙いとは

株式会社ひろろ・鶴見至善社長
株式会社ひろろ・鶴見至善社長

 「株式会社ひろろ」は、アイドルグループ・9nineの村田寛奈(24)を推す鶴見氏が立ち上げた会社。広告・ミュージックビデオのクリエーティブディレクションや、企業のブランディング・経営戦略立案をしている。「推し休制度というのは、ずっと前から作っていました」と鶴見氏。「僕らの仕事には、芸能の中でも深ー~いカルチャーのお仕事みたいなものが結構ある。そういうところに知見を持った人が働きやすくしなくてはいけないので、いい人たちと働けるようにと、もともと作っていたものなんですよ」と制度の真のねらいを語った。

 現在働いているのは鶴見氏を含めて3名。全員がアイドルやコンカフェ、K-POPなどのオタクだという。休暇以外にも働きやすくするための制度として、村田寛奈のイベントに参加する際や、国内・国外の各地で行われるイベントに行く“遠征”時、「推し増し」のために新しいグループの初回握手会に行く時には会社が補助金を支給する。さらに、CDの複数買いには100枚購入につき1万円が支給される。なお鶴見氏は役員のため、これらの制度は利用できないことになっているという。

 今回、鶴見氏の会社で働きたいという問い合わせが殺到した。「休むって言うと嫌な顔をされる。あなたの会社みたいなところで働きたかった」、「自分も(推しが)卒業した時本当につらくて、泣きながら会社に行きました」という声が集まったという。「(普通の会社では)本当の意味の慶弔に気を使うことは共有されているんですけど、個人的な趣味までケアすることは会社としてやるべきではないという空気になっている。ただ、そこで苦しんだり『もっとこうなったらいいのに』と思ってる人が意外と世の中にたくさんいたんだなと思って、そういう人が今回のツイートで気持ちを吐き出せてもらえたのがよかったなと思いました」と、反響への思いを話した。

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