推し卒業で最大10日の特別休暇 「推し休制」オタク社長の真の狙いとは

株式会社ひろろ・鶴見至善社長
株式会社ひろろ・鶴見至善社長

 「社員の推しの卒業が決まってしまったため、弊社の勤務規定に慶弔休暇の項目が追加されました」。このツイッター投稿が4・9万超の“いいね”を獲得し(3月16日時点)、話題を呼んでいる。発信元である「株式会社ひろろ」の鶴見社長に制度の背景を聞いた。

 「慶弔休暇というのは、社員の推しが卒業してしまうという話があって。最初は『好きなだけ休んでいいよ』という話をしていたんですけど、こういうことが今後もきっとあるだろうなとか、会社としてバックアップをしてあげた方がいいんじゃないかという思いがあって、考え始めました」

 推し休制の内容は次の通り(鶴見社長のTwitter@itaru9Zより)。今回、2以降の「慶弔休暇」の項目が追加された。

 1.推しのライブ、イベントがある場合、一週間前までの申請で、早退、必要日数の休暇が取得可能。ゲリラライブや告知のない突発的なイベントに限り、当日即早退が可能。

 2.また推しが次に該当する場合は届け出ることにより、慶弔休暇を申請することが出来る。

 推しが卒業する場合 ・一推し…10日間・二推し以降…3日間

 推し本人が結婚する場合…10日

 3.慶弔休暇は有給とし、通常の賃金を支給する。

 4.精神的なダメージの度合い、必要に応じて休暇日数を加算する場合がある。

 これらは「所定の有給休暇とは別に設けている制度」だという。年次有給休暇に加えて、推しの“有事”の際に休暇を取ることができ、かつ通常の給与が支払われるという仕組みだ。結婚の項目は、昨年、結婚を発表した声優・水樹奈々のファンをしている広告プランナーと仕事した際の出来事が影響している。「ちょうど(発表の)次の日に打ち合わせをしていて。普段はすごくスマートにお仕事される方なんですけど、その日は完全に語彙力がなくなっていて『大丈夫です』しか言えなくて。何もお仕事ができていない状況で、やっぱりこういうことになるんだと改めて思った」。

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