定食チェーン大手の大戸屋は8日、業績回復に向け、都内でグランドメニューのリニューアルと新事業を発表。定食事業では価格調整などの他に、男性客の増加を目指しハンバーグなど肉料理を新メニューに投入した。
“何か遅い”“何か高い”といった近年のマイナスイメージを払しょくする。メインメニューを全店舗共通の27品数に絞ることなどで提供時間を短縮。人気メニュー「大戸屋ランチ定食」を従来より50円安い740円にするなど、全メニュー平均で約20円価格を抑えた。店から遠のいていた、働き盛りの男性客回復を狙い「豆味噌デミグラスソースのハンバーグ」「牛プルコギの彩りサラダボウル」「三元豚のロースかつ」「炭火焼きチキンの葱ソース」など、新メニューには肉料理を中心に据えた。
また、今年1月には横浜市内にテイクアウト、宅配、イートインを複合させた「MMマーケット&カフェ」が開店。百貨店・ショッピングセンター向けに弁当、総菜を販売する「大戸屋おかず処」を2月、西武池袋本店で出店した。さらにスポーツジムと提携し、体作りに特化した新事業の構想を明らかにした。
蔵人賢樹社長は「目指すのはお客様の健康に役立つ食の総合カンパニー」と今後の方針を語った。大戸屋はコロナ禍が響き、去年4月から12月までの決算で50億円を超える赤字になっている。