小学6年生の子どもを持つAさんは、子どもの私立中学校の受験を控え、不安な毎日を過ごしていた。志望校では面接が重視されると聞き、少しでも良い結果を出すために親子で志望理由などの受け答えを練習している。
しかし、どのような質問をされるのか、どんな服装で臨めばいいのか分からず、困り果てていた。学校からは「普段の私服で」と言われているものの、どこまでが許容範囲か分からない。入室時のノックやお辞儀、着席のタイミングなども気になるところだ。
では実際に、中学受験の面接では親子でどのような点に気をつければよいのだろうか。中学受験専門家の小川大介さんに話を聞いた。
細かなマナーより、学校への理解を大切に
ー中学受験の面接では、受験生にどのような質問をすることが多いですか?
まず聞かれるのは、「なぜこの学校に入りたいのか」という本人の気持ちです。
学校側としては、入学後にどのような学校生活を送りたいと思っているのかを知りたいと考えています。そのため、「入学したらどんなことをしたいですか」「いつからこの学校を受けたいと思いましたか」など、前向きな質問が多くなります。
学校の指導方針と、その子の性格や学び方が合っているかを確認することも目的の1つです。入学後にその子が充実した学校生活を送れるかという視点から、本人の様子を見ています。
ー保護者にはどのような質問がされますか?
保護者には、家庭の教育観や子育ての方針について質問することが多いです。
これらの質問に正解があるわけではなく、さまざまな考え方を知り、学校としての幅を広げるために聞いている面もあります。一方で、家庭内に大きな問題を抱えていないか、学校との協力関係を築けるかといった点を確認するためでもあります。
合格水準に達している受験生が、面接だけを理由に不合格になるケースはほとんどありません。必要以上に身構えず、子育てや教育についての考えを素直に伝えることが大切です。
ー「普段の私服で」と指定された場合、どの程度の服装が適切ですか?
服装の価格やブランドなどで合否を判断する学校は、基本的にありません。学校から「普段の私服で」と指定されているのであれば、普段着ている服で構いません。
ただし、面接という場に出る以上、「その場にふさわしい服装か」という感覚は大切です。たとえば汚れた服や、極端に露出の多い服などは、面接という場には適していないでしょう。
ー最低限押さえておきたい面接マナーはありますか?
まずは自分たちが受験する学校について知っておくことです。
学校の歴史や校風、教育方針などは、学校のホームページや学校案内などに書かれています。すべてを暗記する必要はありませんが、「この学校はどんなところなのか」と興味を持って知っておくことが大切です。
ー面接以外で親子が気をつけたほうがいいことはありますか?
1つ目は、周囲への配慮を忘れないことです。控室で大きな声で騒いだり、自分勝手に振る舞ったりするのはやめてください。
2つ目は、子どもの緊張をできるだけ和らげてあげることです。「いつも通りで大丈夫」などと声をかけ、子どもが安心して過ごせるようにしてあげましょう。
◆小川大介(おがわ・だいすけ) 教育家・才能タイプ子育て研究所 所長
8000回超の親子面談から、子どもの学び方と行動を90タイプで捉える独自理論を確立。個別最適な子育て・学力育て「才能タイプ子育て」を提唱している。
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