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深夜の集中力に頼ると試験本番で大失敗?朝9時に脳のピークを合わせる「逆算時間術」【阪大大学院修了者が解説】

受験

 勉強をするとき「朝型が良いのか、それとも夜型が良いのか?」という問いをよく見かける。多くの人は、自分のライフスタイルや集中しやすい時間帯を理由にどちらかを支持するだろう。しかし、過酷な受験戦争を勝ち抜いた中田剛士さんの答えは、そのどちらでもない独自の視点を持っていた。

 難関国立大学として知られる大阪大学、さらに同大学院まで修了し、現在は経営者として活躍する中田さんは、受験において最も重要なのは「本番の試験時間に脳のピークを合わせる」という超実践的なタイムマネジメントだと語る。それが一体どのような手法なのか詳しく話を聞いた。

 どうやら受験生時代、中田さんも最初は典型的な「夜型」の学習者だったそうだ(以下「 」内、中田さん談)。

 「家族が寝静まった深夜の方が、静かで圧倒的に集中できたので、毎日遅くまで起きて勉強していました。自分では完璧に仕上がっていると思っていたんですが、いざ朝9時から始まる模試になると、頭にモヤがかかったようになっていました。計算ミスはするし、長文は頭に入ってこない。『静かな深夜の集中』に依存しすぎて、肝心の『本番の朝』に脳が寝ていたという失敗に気づいたんです」

 この痛い経験から、中田さんは「自分が集中しやすい時間」ではなく、「試験本番の時間」を重視する発想へと切り替えた。

 「よく考えれば当たり前のことなんですが、大学受験のテストは朝から夕方にかけて行われます。深夜にどれだけ高いパフォーマンスを出せても、試験官は評価してくれません。朝型か夜型かという個人的な好みの論争は意味がなく、問われているのは『朝9時の試験開始チャイムと共に、脳のギアをトップに入れられるか』です」

 では、朝に脳のパフォーマンスを最大化させるために、どのような調整を行ったのだろうか。

 「脳が完全に目覚めるには起床から3時間かかると聞いたので、試験開始から逆算して毎朝6時には必ず起きるようにしました。そして重要なのが、朝起きてすぐのウォーミングアップです。朝に、本番と同じレベルの数学の過去問や、頭を使う長文読解をあえて解くようにしました。脳に『この時間が一番の勝負時だぞ』と覚え込ませるんです」

 根っからの夜型人間にとって、朝型への移行は容易ではないはず。スムーズに切り替えるためのステップについても聞いてみた。

 「いきなり明日から早起きしようとしても挫折します。だから、まずは寝る時間を少しずつ前倒しにしていきました。そして、夜の勉強内容をガラリと変えたんです。夜は英単語や歴史などの『単純な暗記モノ』だけにし、思考力を要する数学や物理は夜に絶対にやらないというルールを作りました。夜に頭を興奮させないことで、自然と睡眠の質も上がり、本番に向けた朝型へスムーズに移行できたんです」

 一見当たり前のように思えるが、この「本番からの逆算」こそが、中田さんが合格を勝ち取った要因のひとつだった。

 「結局のところ、受験勉強とは当日の朝にピークを持ってこなければなりません。日々の勉強の心地よさを優先するのではなく、本番で100%の力を出すために自分をどうコントロールするか。そのタイムマネジメントを徹底できた者が、最後に笑うんだと思います」

 朝型・夜型という枠組みを超えた、本番至上主義のタイムマネジメント。それもまた彼が、合格という結果を掴むために編み出した緻密なセルフマネジメントだったのだろう。

 ◆中田 剛士(なかた・たけし)大阪大学大学院工学研究科修了後、機械メーカーに就職。その後、IT企業に転職後独立・起業。現在は、大阪府内でコミュニケーションに関わる会社を運営している。

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