ライフスタイル関連のメディア運営や不動産事業を手がける株式会社AZWAYはこのほど、20代~60以上の男女300人を対象に親の相続・遺言に関する意識調査を実施、結果を公表した。
親族や身近な人の「相続でもめた(もめそうになった)」経験を見聞きしたことがあるかを尋ねたところ、38%が「身近でもめたのを見聞きした(親族・友人など)」と回答。「実際に当事者として経験した(8.7%)」を合わせると、半数近くが相続トラブルは「遠いニュース」ではなく「現実に起こり得る出来事」として認識していることが分かった。
「親に遺言書を作ってほしい」と思うかについては、「どちらかといえば(39.3%)」「強く(25.0%)」を合わせた64.3%が作ってほしいと回答。全体の約3人に2人が遺言書の作成を望んでいる。
一方、遺言書の有無についての把握状況では、「ない(51.7%)」が最も多く、「分からない」も38.0%。「ある」と把握している人は合計10.3%で、大半の人が親の遺言書について把握していない現状が浮き彫りとなった。
親と「相続・遺言」について話したことがあるかを尋ねたところ、「軽く触れたことはある」が37.7%で最も多く、「話したいが切り出せていない(21.3%)」「必要性を感じない(16.3%)」「ある程度話した(12.7%)」と続いた。「具体的に話した」はわずか5%。話題にできていても、内容が深まりにくい構造があり、相続の話は「入り口はあるが、合意形成まで進みにくい」テーマであると言える。
遺言書を作ってほしい理由で最も多かったのは「相続でもめるのを防ぎたい」で、「手続き(名義変更・口座凍結等)の負担を減らしたい」「不動産(家・土地)の分け方を明確にしたい」「相続税や生前対策も含めて整理してほしい」「ペット・お墓・遺品整理など希望を明確にしてほしい」「再婚・きょうだい構成など家族関係が複雑だから」と続いた。金銭そのものより「もめないため」「手続き負担を減らすため」という現実的な予防・実務ニーズが上位を占めた。
親が遺言書を作らない(作れない)理由では、「まだ元気で必要性を感じていない」「手続きが面倒」「家族間の空気が悪くなりそう」「財産の全体像を整理できていない」「何を書けばいいか分からない」「『縁起でもない』と話題にしたくない」などが挙がった。心理的ハードルが最多である一方、手続き面の面倒さ・書き方の不明・空気が悪くなる懸念など、実務と感情の両面が作成の阻害要因になっている。
親に遺言書作成を勧める際の工夫としては、「『縁起でもない』にならないよう、万が一の備えとして前向きに伝える」「『兄弟間でもめたくない』『家族が困らないように』という目的を先に置く」「遺言書そのものより、エンディングノートや資産の棚卸しから始める」「遠回しにせず、具体的にストレートに伝える(特にトラブル回避目的)」などがポイントとしている。