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子どもと進路について話す時 「よく話し合って」→無理に頑張る必要なし!タイプに合わせた関わり方を

受験

野田 茜 野田 茜

 進路や受験については、親子で話し合いながら方向性を決めていくことが大切だと広く言われている。しかし、実際にはその話し合いが思うように進まないこともある。筆者の家庭でも、3人の子どもたちそれぞれに性格の違いがあり、話し合うときの空気や進み方はまったく異なる。

 まず高校1年生の長男は、素直で論理的なタイプだ。中学受験の頃から、現状を整理したり、何が必要かを一緒に考えることができていた。こちらが伝えたことを受け止め、「やってみる」と自分で言葉にして前に進める。高校生になった今も、大学受験に向けた勉強法や塾についての相談が比較的スムーズにできている。対話しながら自分の気持ちや考えを整理していくところがあるため、筆者も話し合いにはとことん応じるようにしている。

 一方、現在中学3年生の長女は、まったく異なるタイプ。問いかけても黙り込んだり、理由を聞くと嫌そうな表情を見せたりと、深く話すことが苦手だ。今年は高校受験に向けて何度も話し合う場面があったが、正直なところ親のほうが疲れ果ててしまった。無理に会話を広げようとすればするほど逆効果になるため、途中からは必要な情報だけ共有して、聞かれたときに答える程度の関わりにした。そのほうが、お互いに穏やかでいられると感じている。

 そして小学5年生の次男は、感情の揺れが大きいタイプ。普段は論理的に考えられるのだが、受験のような重い話題になると、一気に気持ちがあふれてしまう。話し合いの途中で黙り込んだり、笑ってごまかしたり、時には涙が出ることもある。「向き合うのがつらい」という気持ちがそのまま表に出やすいのだろう。

 とはいえ、まだ11歳という年齢を考えれば、ごく自然な反応だとも思う。本人にとって向き合うのがつらい話題では、長い対話は続かないため、短い時間で区切り、落ち着いているときに少しずつ話すようにしている。

 同じ「話し合い」でも、子どもの性格や受け止め方によって、うまくいく形はまったく違う。また、親が関わり方を工夫したからといって、必ずしも状況がすぐに変わるとは限らない。努力ではどうにもできない相性や、子どもの個性のようなものがあると感じている。

 「親子でよく話し合って決めましょう」と言われることは多いが、無理にがんばる必要はない。話し合いが難しいタイプには、最小限のかかわりにとどめるなど、子どものタイプにあわせて親の関わり方の度合いを調整していけばいいのだと思う。

<プロフィール>

野田 茜

 2男1女のママライター。2022年、高1長男が完全塾なしで中学受験をし、偏差値(四谷大塚)60半ばの中高一貫校へ進学。現在、小5次男が通信教材を利用し自宅学習で中学受験に挑戦中。自身は中学受験未経験で大学まで公立育ち。中学受験の問題の難易度にまったく歯が立たず、逆に子供に教えられる。「ママ、教えてあげよっか?分かる?」と次男に心配される日々。

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