「オーシャンズ」シリーズなどで知られる俳優のジョージ・クルーニーが、ヴェネチア国際映画祭で「恐怖を売り歩く者たち」を痛烈に批判する、力強いスピーチを行った。ジョージは2日に行われた開幕式で、映画界への生涯の功績をたたえる功労金獅子賞を受賞。その場を使い、団結や芸術、そして表現の自由の重要性について語った。
「今、私たちは権力を握る者たち、そして最も金を持つ者たちが、互いを恐れるよう仕向けてくる時代を生きている」と語ったジョージ。「だが、私たちはそれよりもよく分かっているはずだ。なぜなら、歴史は私たちに教訓を与えてくれるからだ。何かを教えてくれる」
「独裁者たちが真っ先に沈黙させようとするのは、政治家ではない。疑問を投げかけるジャーナリストたちだ」と続けたジョージは「単純な答えを拒む芸術家たち、そして、会ったこともない誰かにも共感を寄せる価値があると訴え続ける映画製作者や作家、俳優、ミュージシャンたちだ」と話した。さらに「物語は恐怖を売り歩く者たちにとって、常に危険な存在だ。本や音楽、物語を恐れる者たちが、歴史上のヒーローになったことは一度もない」とした。
そして、映画は「戦争を止めることも、インフレを抑えることも、選挙の結果を変えることもできない」としながらも、それでも「驚くべきこと」を成し遂げられると主張。「映画は見知らぬ他人など存在しないこと、そしてその人物こそが誰か別の物語の主人公かもしれないということを私たちに思い出させてくれる」と続けた。