マレーシアのロックファンの間で、ベテランドラマー、ラジャ・アズリーン・ラジャ・タリブさんの突然の死を悼む声が広がっている。56歳だったアズリーンさんは7月18日、パハン州クアンタンで開催された「テルントム・ロック・フェスティバル」で、長年活動を共にするバンド「Meditasi」として演奏中にステージ上で倒れた。まだ2曲目という段階で、会場と関係者の間に一気に緊張が走った。
フロントマンのバカルディン・"バーン"・ダウドさんは、地元紙ベリタ・ハリアンに、ただならぬ事態だとすぐに悟ったと明かした。「駆け寄ったけど、もう息をしていないのを感じた。呼びかけて体を叩いても反応はなく、体も冷たくなっていた」
メンバーとスタッフはアズリーンさんを舞台裏に運び、救急隊の到着を待った。アズリーンさんは病院に搬送され、呼吸補助の処置を受けたが、意識が戻ることも反応を示すこともなかったという。
兄のアズマンさんによると、アズリーンさんは亡くなる数カ月前から心臓に持病を抱え、2回入院していたほか、最近糖尿病と診断され、食事管理にも気をつけていたという。
1986年結成のMeditasiはフェスティバル前に3日間リハーサルを重ねており、バーンさんによるとアズリーンさんは上機嫌だったそうだ。アズリーンさんはこのステージで全員に黒い服を着るよう提案し、「何があっても演奏を続けよう」とメンバーに念を押していた。それが、今にして思えば不思議な出来事だったとバーンさんは振り返っている。