医療現場では1つの判断や確認が患者の命に直結する。そのため「本当にこれで合っているのだろうか」と不安になる医療従事者は少なくないだろう。そんな看護師時代の葛藤を描いた明さんの作品「看護師時代に一番怖かったこと」が、多くの読者の関心を集めている。
それは、看護師として働いていた作者のもとに、新しい薬の処方箋が届いた日のこと。作者はその薬を見て「もし処方内容が間違っていたら…」と不安になり、自ら調べ始める。
そんな中、別の看護師がやって来て作者に「医師も薬剤師も指示受け看護師も確認して問題ないんだってば!」と声をかけた。しかし自ら安全を確認できていない作者は、どうしても踏み切ることができない。その様子を見兼ねた同僚の看護師は「私がやるから」と言い、作者の代わりに対応するのだった。
同作について、作者の明さんに詳しく話を聞いた。
ー当時はどのような点を意識し、どの程度まで確認を重ねていたのでしょうか?
新人の頃は基本的に院内のルールに従って、医師の処方箋と薬局から届いた薬剤を、他の看護師とともにダブルチェックしていました。その際に先輩看護師が処方の間違いに気づくことがありました。その時になって初めて、なぜ看護師が薬についても理解していなければいけないのかということや、看護師が医療安全の最後の砦になることを実感しました。
ー「確認されているから大丈夫」と言われても投与できなかったのはどのような葛藤があったのでしょうか?
当時は新人で、目の前の業務に必死になると他のことまで頭が回らず「いつか重大事故を起こしてしまう!」という恐怖が常にありました。看護師になって初めて「人の死」を体験し、自分の仕事が命に直結するのだと実感した時期でもあったので、余計に不安が強かったと思います。
ー新薬に対して、周囲の看護師はどのような考えを持たれていたのでしょうか?
先輩たちは「おかしい」と感じたことは医師とも対等に話し合っていました。医師と看護師が1つのチームとして患者さんの安全を守っているのだと、その姿を通して学びました。ただ先輩たちがとても優秀で新しいことに対しても理解が早かったので、ついていけない自分に焦りを感じてもいました。
そのため「先輩たちみたいになるんだ!」と憧れる一方で、「すごすぎる…」としおれていく自分もいました。でもお陰様でとても鍛えられ成長させてもらいましたから、今では感謝しております。
<明さん関連情報>
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