英ロンドンの中心部で6月14日、毎年恒例の「ワールド・ネイキッド・バイク・ライド(WNBR)」が開催され、推定1200人のサイクリストが全裸で有名な通りを駆け抜けた。2004年から毎年ロンドンで開催されているこのイベントは、自動車文化や石油依存への抗議、そして道路上でサイクリストが直面する危険を訴えることを目的としている。
参加者は市内の各集合場所からウェストミンスター橋に合流し、主要なランドマークを巡る行列を形成した。なお、今年のライドは、前日に開催されたチャールズ国王の公式誕生日を祝う行事「トゥルーピング・ザ・カラー」に伴う交通渋滞やデモを避けるため、土曜日から日曜日に日程が変更された。
2003年にスペインのサラゴサで始まったこのキャンペーンは、環境問題への啓発や自動車依存の脱却に加え、自身の身体を肯定的に捉える「ボディ・ポジティブ」の推進を掲げている。WNBRの広報担当者は、「身体イメージへの不安に苦しむのではなく、人間の身体に対して健全な態度を持つことを目指している」と説明。主催者はルートやガイドラインを事前にロンドン警視庁と共有し、不適切な行為を行わないよう参加者に注意を促している。
しかし、同イベントに対する世間の意見は激しく分かれている。性的虐待被害者の支援団体「プロジェクト90-10」の創設者であるエマ・ジェーン・テイラー氏は「デイリー・テレグラフ」紙に対し、「翌日、もし同じことをすれば逮捕される。なぜこの日だけ許可が下りるのか」と疑問を呈し、法的枠組みや安全対策の見直しを求める請願活動を開始した。批判派からは、子どもたちがこの光景を目撃しないよう、さらなる対策が必要だとの声が上がっている。
ソーシャルメディア上でも意見は二分されており、批判的なユーザーからは「公共の場で裸になることに興奮している露出狂の集まりだ」「街中でこのような光景を見ることに同意した覚えはない」「子供たちの前で服を脱ぐのはやめてくれ」といった強い反発の声が相次ぎ、大きな議論を呼んでいる。