タレント・俳優の岡元あつこが、旗揚げ20周年を迎える劇団「東京マハロ」の公演「可もなく不可もない戦争」(27日~6月2日、東京・本多劇場)に出演する。昨年末に膵臓(すいぞう)がんのため69歳で死去した事務所の先輩俳優・剛州さんもお気に入りだったという劇団にかける思いを当サイトに語った。
主宰する矢島弘一の作・演出。出演者には舞台「刀剣乱舞」などで知られる和田雅成、数々のテレビドラマや映画でも名脇役として知られるベテラン俳優の渡辺哲、歌手・タレントの榊原郁恵ら多彩な顔ぶれがそろう。
ヒット曲「夏のお嬢さん」(1978年)などのアイドル歌手として、80年代はミュージカル「ピーター・パン」公演の座長&主役として一世を風靡(ふうび)した榊原について、岡元は「郁恵さんの『ピーター・パン』を新宿コマ劇場で観たのが私の初めての観劇体験で、その瞬間、舞台の仕事がしたいと心に決めました。フライングする郁恵さんの輝きが忘れられなくてこの道を歩んで来たから、今回の共演は感激ひとしおです」と感慨を込めた。
そして、劇場のある東京・下北沢は、岡元が舞台出演を終えた後で、観劇に訪れた剛州さんと酒席を共にした思い出の場所でもある。
「マハロの公演は、昨年も剛州さんが見に来てくれて『すごく面白かった』と言ってくださったので、今年もその座組み(※演劇などでの出演者構成)に出られるのはすごくうれしいです。今回も観に来てくださっていると思って頑張らなきゃ…と。舞台が終わったら、剛州さん、先にお店に行って、飲んでるんじゃないですか(笑)」。存命なら今年で古希を迎えていた剛州さん。岡元は17歳上の先輩に思いをはせた。
昨年のクリスマスイブ、入院先の病室に見舞いに行くと、剛州さんが自身の写真コピー複数枚を前にしていた。「俺の遺影を選ぶんだけど、どれがいい?」。そう聞かれ、別れのつらさを胸に秘めながら一緒に選んだという。その3日後に剛州さんは死去。「3日前に、たくさんしゃべって、笑っていた人が、そんなにすぐ死んじゃうんだな…と。実感がないんですよ」。年が明け、そう語っていた岡元だったが、舞台俳優として精力的な活動を続けている。
今回の公演後には、G3ユニット公演「三人の父親」(6月17~28日・新宿シアタートップス)、松井誠プロデュース公演(7月15~18日、東京・日本橋公会堂)に出演。岡元は「信頼される俳優でいられるよう、常に準備していきたい」と抱負を語った。