子役ではなく、“大人”として芸能活動をスタートする世代が「ゼロ(2000)年代」から「テン(2010)年代」へと移行しつつある。今年、モデル・俳優として本格始動を予定している名城莉奈は2010年9月生まれ、身長172センチの中学3年生。物心ついた頃、元号は既に「令和」になっていたが、母から受け継いだ「平成カルチャー」に興味津々という大阪在住の15歳だ。
水泳、ピアノ、バレエ、ジャズダンスなど習い事に打ち込み、幼い頃から「モデルさんになりたい」と意識した。「最初に影響を受けたのがアンミカさん。母親がアンミカさんのことを好きでよくテレビで流れていたのを見て、すごくかっこいいなと思ったのと、母も背が高いので『あんたは身長が高くなる』とずっと言われてきたのでモデルさんになりたいなと。それが3~4歳の頃でした。母は167~8センチですが、私は小学5~6年の時にその身長を抜かして、中学に入って170センチを超えました」
中学1年で地元大阪の俳優養成所に入り、昨夏から芸能事務所の浅井企画に所属。「両親は芸能界とは無縁な人で、『やるだけやってきな。あんたの人生やから、好きにしぃ』みたいな感じで応援してくれてます(笑)」。その両親は80年代生まれの40代前半という。
「お母さんは安室奈美恵さんや浜崎あゆみさんが大好きで、高校生の時にルーズソックスを履いていたり、『たまごっち』をずっとやってたりという、『平成ギャル』だったそうです。私もその影響で『平成スタイル』が好きになって、母にいろいろ聞いて教えてもらってます。いま流行(はや)っている『Y2Kファッション』に一番興味があります。『イヤー2000(年)コーデ』という意味なんですけど、お母さんがそれこそ高校生や大学生の時に履いていたスカートをお下がりでもらったりしています」
「Y2Kファッション」とは、2000年前後に流行したファッション。K-POPアイドルやブリトニー・スピアーズら海外セレブが取り入れた影響などもあって、Z世代を中心に人気が再燃している。名城も「K-POPが大好きです。(4人組ガールズグループ)ブラックピンクさんや、トレジャーという男性グループが好きです」と明かした。
ちなみに、名城が生まれた2010年を振り返ると、民主党政権で首相が鳩山由紀夫氏から菅直人氏に交代。新語・流行語大賞の年間大賞は「ゲゲゲの」で、トップテンには「いい質問ですねぇ」「イクメン」「AKB48」「女子会」「~なう」等が入賞している。また、iPhone4の日本発売が始まり、スマートフォン普及の契機となった年でもある。
「スマホが当たり前」世代の名城は「最初はキッズ携帯みたいな感じで、習い事を1人で行くようになってからスマートフォンを渡されるようになりました」と振り返った。「小学高学年以前のことは覚えていない」ということで、8歳の時に幕を閉じた平成の記憶は実体験としてほとんどない。そんな令和世代だが、母から伝え聞く「平成」に憧れる部分もある。
「平成みたいに、世の中の楽しそうな感じが令和になって消えたなと思っていて、いろんなハラスメント(と指摘されるケース)が増え、コンプライアンスも厳しくて、みんな生きづらそうやな…と感じてます。(女優を俳優と呼ぶことについて)養成所でも(男女)統一して『俳優』なので、『女優』という言葉を使わないでくださいと教えられていました。私は特に(呼称に)こだわりはないですけど」
昨年は映画やドラマでエキストラ経験を積み、今年、満を持してデビューする。名城は「春から高校生活が始まりますが、当面は大阪と東京を行き来しながら、いずれ東京に拠点を移せるようにと思っています。芸能界でちゃんとできるか不安もあったり、まだまだ知らないこともいっぱいありますが、いろんなことをマルチにできるようなモデル・俳優になりたいです。標準語と大阪弁を両方使えるようにして、いずれバラエティーもできたらいいなと思います」と夢を膨らませた。