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長男の神経・遺伝性疾患「アンジェルマン症候群」にも言及、コリン・ファレルは人間の痛みに「魅かれる」 

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 コリン・ファレル
 コリン・ファレル

 俳優コリン・ファレル(49)は、人間の痛みに魅了されるという。それぞれ母親が異なる2人の息子(21歳と15歳)がいるコリン、新作映画「端くれ賭博人のバラード」で重度のギャンブル依存症の主人公を演じているが、人生の暗い側面を探求する役柄に惹かれる理由について語った。

 「バラエティ」誌の対談企画「アクターズ・オン・アクターズ」に女優ジェシー・バックリーと登場したコリンは「人生には狂気じみた喜びの瞬間がある。仕事にも、子供たちとの時間にも」とコメント。続けて「けど人間の経験における共通項は痛みだと常々感じているんだ。本当に誰もが感じたことがあるのは痛みだ。恐怖や不安もその範疇に入るだろう」と解説した。さらに「誰もが皆喜びを感じるわけじゃない。それは大きな悲劇だ」とした上で「けど私は痛みに魅了されている。あらゆる攻撃性や暴力の根源には、個人の痛みがある」と語った。

 アルコールやドラッグの依存症と闘った過去があるコリンだが、同新作の役柄に自身の体験は反映させなかったそうだ。「『バラード』の脚本を読んだ時、このキャラクターには、理由や背景が描かれていなかった。ただ、苛立つような痛みの下に溺れている人物だった」と説明。「読んだ時は本当に理解できなかったよ。背景については自分で何かしらの虚構をでっち上げた。ただ、それを探求したかった」と振り返った。「私自身も依存症の過去やうつ、不安の断片、人間の弱さのあらゆる要素を経験してきた。当然、自身の経験から引き出すことはある。しかし依存症という極めて特殊な経験からは引き出せなかった」と明かした。

 さらに「依存症とは、答えの出ない問題や、理解することすら恐ろしい不確実性の結果に過ぎない。だからそれが存在しないふりをする」と解説。「そして答えなど持てない状況で、あたかも答えを持っているかのように振る舞う。ただその不確実性の中に身を置き、動揺や悲しみ、恐怖と向き合わなければならないのにだ」と自身の経験も踏まえて語った。

 長男が希少な神経・遺伝性疾患であるアンジェルマン症候群を抱えているコリン。俳優業があらゆる経験や感情を探求できる「特権」であると認識しつつ、自分の人生を根本的に変えるものではないことも理解しているという。「私は人生で経験してきたこの特権の大きさと、生業として成り立っている稀有な環境を痛感しているよ。だが結局のところ、演技でできることなんて何一つない。長男のジェームズに言葉を話させたり、言語能力を持たせたりすることなどね」と無力感についても語っていた。

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