参政党の神谷宗幣代表(48)が26日、国会内での定例会見で、同党の梅村みずほ参院議員(47)を25日付で党のボードメンバー(役員)から解任したと発表した。梅村氏は党の参院国対委員長も辞任。安藤裕参院議員(60)に交代するとした。
神谷氏は、梅村氏の解任理由について「党内情報について情報管理をしっかりするようにということで厳命しておりまして、注意もしていたが、ガイドライン通りに行動されなかった。我が党としては非常に大きなこと。これから(国会議員)18人でやっていかないといけない時に、ガイドラインをしっかり決めて、ルールを徹底してくださいということで、先日研修もやったばかりだった。その直後にそういった行動があった」と、党のガイドライン違反を挙げた。
同党は25日、週刊誌2誌から、ボードメンバーの豊田真由子氏(51)が梅村氏に激高したという疑惑について、事実確認を求める質問状が届いたことを明かし「事実は確認できません」と否定していた。
神谷氏は「週刊誌に事実と違う情報が流れているということを我々は先に察知していた。表に出ないように、対応を気をつけるようにということを言っていた。また、直接のコメント等は、それで記事を書かれてしまうので、受けてはいけませんというガイドラインになっている。にもかかわらず、それを破ったということですね」と具体的に説明した。
記者団から「週刊誌に対して取材に応じてしまったことが問題なのか。それとも外に出るべきではない何らかの情報を出してしまったことが問題なのか。豊田さんに対する虚偽の話を梅村さんが話したのが問題だったのか」と問われた神谷氏は、梅村氏が週刊誌にコメントしていることも挙げ「合わせ技一本、みたいな感じでした。いろいろ注意をしていた。それをちゃんと聞いてもらえなかった。記事も出てしまった。というすべてをトータルして、ボードメンバーとしてはやっぱりこれは困ります、ということになったということです」と答えた。
神谷氏は「党首討論をさせてもらえるような政党になってるわけですから、発言とかが重い。特にボードメンバーはより注意をしないといけないというところの中で、それを乗り越えてしまうというところに強く問題を感じている。『まあしょうがないね』ぐらいにしてしまうと、残りの17人に、私も含めて示しがつかなくなる。ガバナンスが効かなくなる」と強調した。
梅村氏はボードメンバー解任、参院国対委員長の交代を了承しているという。神谷氏は「一生懸命やっていただいてますし、党員の支持もある方。そういう方を外すというのは、党にとって決していいことではありません。しかし、やっぱり決めたルールは守らないと、組織や集団は維持できない。『泣いて馬謖(ばしょく)を斬る』というふうに書いていただいて結構です。役員から一般の議員の役職になるということ。だから、議員としては別に活動を止めるとか、そういうことではないので、一般の議員として活動されるという理解でいてください」として、梅村氏はあくまでも離党ではなく、いち議員として活動するとした。