「一瞬、彼岸花に見えませんか?」と投稿された写真がSNS上で話題になっている。
季節を感じる綺麗な彼岸花の写真…とスクロールしようとするが、「一瞬ってどういう意味?」と再度よく見ると、なんと花びらが洗濯バサミでできている!?リアルすぎるこの写真は25万いいねを獲得。「本物と間違えた!」など驚きの声が集まった。
投稿した、洗濯バサミフォトグラファーの岡本なうさん(@okaphotoart)に話を聞いた。
――材料は?
岡本:彼岸花1本につき、花びらだけで洗濯バサミ30個使っています。茎は園芸用の支柱で、花茎に針金6本、おしべは針金とパールビーズを使い表現しました。
――こだわって制作したポイントは?
岡本:「本物そっくりに作ること」以上に「撮ること」にこだわっています。それが、私が洗濯バサミフォトグラファーを名乗る所以。強いて制作面で挙げるならば、おしべの先のパールビーズの部分。彼岸花の繊細さを意識して作りました。
――撮影時のこだわりは?
岡本:第一は、庭で撮影すること。「洗濯物を干す庭」で撮影することに意義があると感じています。
実は夏のうちから庭の雑草を伸ばしたり刈ったりしながら、構図や背景を探っているんですよ。今回の写真では秋の繊細な自然光を活かし「翳りゆく秋の光の中に浮かぶ彼岸花」というイメージで撮りました。
――洗濯バサミフォトにかける熱い思いを教えてください。
岡本:伝えたいのは「洗濯バサミは美しい」「洗濯バサミが活躍する日常って美しい」という視点。形状の綺麗さだけではなく、日常の中に存在するその佇まいの美しさを、洗濯バサミフォトを通じて伝えていきたいです。
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SNSでは「彼岸花の写真や~と素通りしようとして、驚いた」「彼岸花じゃなかったら何の花?と思ってよく見たら、花でもなかった」「画像拡大してやっと洗濯バサミだと分かった」などの反響が多く寄せられた。生きている限り続く洗濯に美しさを見出す、岡本なうさんの作品に今後も注目したい。
洗濯バサミフォトグラファー・岡本なう
「洗濯バサミは美しい」という視点を洗濯バサミを撮影した 洗濯バサミフォトでお届けしたいと思い2021年より活動開始。