社民党の福島瑞穂党首(69)が5日、国会内での定例会見で、同党唯一の衆院議員で副党首の新垣邦男衆院議員(69、沖縄2区)が2日に沖縄県内で会見を開き、離党を表明したことについて「もう離党記者会見をされているのでなかなか難しいですが、考え方は本当に変えてほしいというふうに思っております」と述べ、慰留する考えを示した。
福島氏は、新垣氏が党本部に郵送した離党届の扱いについて「離党をされたい方は、所属する県連に離党届を出し、そこで説明をし…っていうことをやらなければならない。その手続きが必要であると思っております」と説明。党の規約上、必要な手続きを経ていないとした。
この日の会見に同席した服部良一幹事長(75)は「10月31日付で、簡易書留で、党本部の方に送られてきました。連休などがあったりして、私の方で確認したのはきのう(4日)です。党の規約で離党の手続きについては、県連を通じて(社民党)全国連合に出すという形になっておりますので、いきなりこちらに持って来られても、処理のしようがない。いったんご本人に戻すと同時に、県連を通じてやってくださいということをなすのであればということを添えて、本人に返却をするということをしたいというふうに思っております。おそらくきょう(5日)戻すということになる」として、返送するとした。
服部氏はさらに「新垣さんは『党首が衆議院選挙に出て、議員を5人に増やしたらどうか。(福島氏が)衆議院へ転戦して、新垣さんも通る、福島さんも通る、九州比例1も獲得できる』ということを提案されておりました。それができれば我々も願ったり叶ったりです。言わんとされることは分かるんですけれど、我々が非常に疑問なのは、党首が衆議院選挙に転戦しないということが即座に、ご本人の離党といわれるところがどうしても理解ができない」と困惑した。
新垣氏の離党が認められた場合、社民党は衆議院の議席を失うことになる。福島氏は「本当に残念です。衆議院選挙が1年以来にあり得ると思いますが、そこでとにかく議席をつくり、議席を増やすべく頑張っていきます」と述べた。記者団から、党首としての責任を問われると「本当に残念としか言いようがありません」と答えた。