セックス・ピストルズがフランク・カーターとの新曲制作を示唆している。昨年、元ギャロウズのフロントマンのフランクがジョン・ライドンの後任として加入し再結成したピストルズが、新曲リリースの可能性について言及した。
ベースのグレン・マトロックは、英デイリー・スター紙のワイアード欄にこう語っている。「(ギターの)スティーヴ・ジョーンズとも話し合った。アイデアはあるし、フランクは優れた作詞家だ」「メンバー全員がアイデアを持ってはいるものの、今は非常に忙しくてね。実際に形にする機会がなかったんだ」「何より世の中が自分たちの新曲を望んでいるのかを自問しなきゃいけない。結局のところ誰がわかるんだって感じだが」
ちなみにピストルズは1970年以来スタジオでの共同作業をしておらず、1996年のジョンも入った再結成の時は、その状況が変わる寸前までいったことをグレンは明かしてもいた。「(唯一のスタジオアルバム『勝手にしやがれ‼』のプロデューサー)クリス・トーマスが、それらの曲の一つを聴いた時、ジョンがまともな歌詞を書けばヒットは保証されるって言ったんだ」「でもジョンは書きたがらなかった。おそらく、あのデモが(ジョンが結成したバンド)パブリック・イメージ・リミテッドらしくないと思ったんだろう」
また現在フロントマンのフランクには、ピストルズの曲の詞の一部が納得できない場合は、その箇所を変更する自由が与えられているとグレンは続ける。「彼は違う世代の人間だし、歌うのは向こうだから、彼の感覚に任せる部分もある」「歌詞は石に刻まれたものでも聖書でもない。気になる点があればフランクは多少アレンジできるようにしている」「そして忘れちゃいけないのは、歌詞が書かれた当時と今の世相は大きく異なるということ」
そんなピストルズについて元フロントマンのジョンは以前、「新曲を出していれば素晴らしかったものの現実は昔のヒット曲をカラオケとして演奏している」と批評、「茶番でありクルーズ船でやるべきもの」と罵倒していた。