俳優のマイケル・J・フォックスは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)の主人公マーティ役を代わったエリック・ストルツと「友好的な文通」を続けているという。撮影開始後にエリックと主役を交代していたマイケルは、最近手紙を送ったことで、思いがけない交流が始まったことを明かしている。
マイケルは新著『フューチャー・ボーイ』で、「エリックはこの件について40年間沈黙を守っていたので、彼がそのままでいたいと思っている可能性も覚悟していた」と記している。手紙には冗談めかして「もし君の返事が『うるさい、ほっといてくれ』でも、それはそれで構わない」と添えたそうだ。
するとエリックからは「美しく書かれた返信」が届き、同じく冗談で「うるさい、ほっといてくれ」と返されたという。マイケルは「彼は僕の連絡に思慮深く応じてくれた。書籍への参加は丁寧に断られたが、会うことには前向きな様子だった」と振り返る。
初対面ではすぐに打ち解け、「キャリア、家族、そしてそれぞれの『時空の旅』について語り合った」という。マイケルは「僕たちは敵でも運命のライバルでもなかった。ただ同じ役に全力を注いだ俳優同士だった」と述べ、「実際には、マーティ役以上に共通点があった」とも語っている。
現在では、映画や子育て、時には政治についても語り合う「気の合う俳優であり父親同士の、友好的な文通」が続いている。マイケルは「彼のメールはいつも機知に富み、読むのが楽しい。過去から未来の素晴らしい部分が生まれることを思い出させてくれる」と綴っている。
エリックは当初『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主役に抜擢、撮影に入っていたが、6週間で降板させられ、マイケルと交代。その後は映画、テレビ、舞台と幅広く活躍。また大ヒットドラマ『glee/グリー』の監督も務めている。