元大阪府知事・大阪市長で弁護士の橋下徹氏が8日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。自民党の高市早苗総裁が今月17~19日に靖国神社で行われる秋季例大祭中の参拝を見送る方向で調整に入ったという報道を受け、「総理になれば参拝できないのが現実」「国会議員たちは中国・韓国の抗議など無視すればいいと口で言うだけ」などと切り込んだ。
橋下氏は7日夜に更新したXで「高市氏、靖国参拝見送りへ 中韓との外交問題化回避」と共同通信の記事の見出しを引用し、「総理になると結局行けなくなる。これが現実。そして国会議員たちは何も手を打たずに、総理も陛下も行かない状況が続く。どれだけ偉そうなことを言っても国家の背骨なし。政治的分祠を断行するしかない。」との見解を綴った。
橋下氏は同日深夜にもXを更新。高市氏が首相に就任した場合の組閣で官房長官に起用する方向の木原稔前防衛相が超党派議員連盟による台湾訪問団への参加を見送る意向を固めたという報道を受け、「これが現実。靖国参拝も台湾重視も責任のない国会議員の間は、中国・韓国の抗議は無視しろ!と強気なことばかり言う。責任ある立場になれば腰砕け。もう保守詐欺は止めるべきだ。」とも指摘した。
さらに、橋下氏は8日更新のXで改めて高市氏の〝靖国参拝見送り〟について言及。「国会議員たちの選挙のための靖国参拝ポーズは止めるべきだ。総理になれば参拝できないのが現実。これほどの英霊への冒涜はないし、これだから日本の国に背骨が入らない。」「一国会議員が参拝しても意味がない。総理の参拝や天皇陛下の御親拝が国家として必要不可欠なのに、国会議員たちは何もアクションを起こさない。総理の責任を負わない国会議員たちは、中国・韓国の抗議など無視すればいいと口で言うだけ。」と連続投稿した。
高市氏はこれまで閣僚在任中も終戦の日や春秋の例大祭には靖国神社を参拝してきたが、首相として参拝を強行すれば、中国や韓国の強い反発を招くのは必至で、外交問題化の回避を視野に判断したとみられる。連立与党を組む公明党の斉藤鉄夫代表は7日に行われた高市氏との会談で、中国、ロシア、北朝鮮が連携を強めるなど日本を取り巻く安全保障環境が厳しくなる中で「靖国参拝が外交問題になるべきではない」と伝え、両氏は認識を共有したという。