小さな子どもは、大人では予想できないような意外なポイントで敏感に反応することがある。親からするとそれほど特に気にすることではなくても、子どもにとっては大きな不安や戸惑いになることも。そんなエピソードを描いた作品『母の若い頃』(作:松野みちさん)がSNSに投稿されている。
松野さんの息子・ハルくんは、スマホのカメラロールを遡って見るのが大好き。器用に操作して、自身が赤ちゃんだった頃の写真を見つけると興味津々だ。それに対し「これは赤ちゃんの時のハルくん」「ハルくんが生まれた時」と次々答えていく松野さん。
しかし、ある1枚の写真に差し掛かったとき、ハルくんから思わぬ反応が返ってきた。結婚前に松野さんがハイトーンの髪色にしていた頃の写真である。それを見たハルくんは、不安そうに写真を見つめた後、「ママやだ…ないよう…」と泣き出してしまったのだ。
どうやらハルくんは金髪で別人のようなママが怖かったのだろう。松野さんは慌てて「これはママじゃないよ」とフォローして、なんとかその場を収めたのだった。
そんな同作について、作者の松野みちさんに詳しい話を聞いた。
―泣き出したハルくんを見て、どんな気持ちでしたか?
私自身も驚きました。写真を見て泣かれるなんて初めての経験でしたから。よく見ると、その頃の私は化粧や服装も今と違っていて、息子からしたら“別の人”に見えたんだと思います。同時に、自分は昔から変わっていないと思っていたけれど、変化してきたんだなと気づかされました。
―他の写真にはどんな反応をしていますか?
生まれてから遊びに行った場所の動画や写真を見ると指をさして反応します。小さい時に出かけた記憶は大きくなると忘れるとよく聞きますし、私自身も小さい頃に出かけた記憶を忘れていることがよくあります。なので、今こうして写真を見返してみると、あの時楽しかったねという嬉しそうな反応をしてくれる息子がとても可愛いなと思いました。あと、姪っ子や甥っ子が写っている写真にもよく嬉しそうな反応をします。
ー息子さんはハイトーンの髪の毛の人が前から苦手なのでしょうか?
普段接している家族や友人は落ち着いた髪色の人が多いので、派手な髪色の人と接する機会がなかったのかもしれません。ただ、「これはママじゃない」と言ったら納得して、すぐ泣き止みました。特別に髪色が苦手ということではなさそうです。
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