英国の人気コメディグループ「モンティ・パイソン」のメンバーとして知られるマイケル・ペイリン(82)が、旅番組の撮影中にベネズエラで拘束された。マイケルは、元指導者ウゴ・チャベスの故郷サバネタで撮影を行っていた際、武装民兵によりカメラとパスポートを押収され、約7時間にわたって身柄を拘束されたという。
マイケルは英テレグラフ紙に対し、「少し滑稽な展開になったんだ。洗濯物まで調べられたよ」と語っている。だが、状況は思わぬ形で好転した。食事のためにレストランへ連れて行かれた際、民兵の一人が携帯電話でマイケルの名前を検索。モンティ・パイソンの「魚叩きコント」を見つけて大笑いしたという。「それまでの攻撃的な態度が突然消えたんだ。写真やサインを求められたよ」と振り返る。
『マイケル・ペイリン・イン・ベネズエラ』は、これまでに北朝鮮、イラク、ナイジェリアなどを訪れたマイケルの旅番組シリーズの最新エピソードとなっているが、マイケルは引退を考えていないという。「『もう十分やったから、気楽に過ごそう』と考えるのは危険だと思う。今は読書や散歩に時間を割いているけれど、それでも自分を奮い立たせて、何かをしなければならない」と語る。そして最後にこう付け加えた。「僕は、世界の最高級ホテルや美味しいジントニックの作り方を紹介するようなシリーズは絶対に作らないよ」