日本維新の会が12日、大阪市内の党本部で会見し、吉村洋文代表(大阪府知事、50)の続投、藤田文武共同代表(44)の就任に伴う新たな執行部の陣容を発表した。
新しい党の三役として、幹事長に元大阪府枚方(ひらかた)市長の中司(なかつか)宏衆院議員(69)、総務会長に高木佳保里(かおり)参院議員(52)、政調会長には斎藤アレックス衆院議員(40)が就任した。
吉村氏は「中司さんはいろんなところに目配りができ、全体をまとめていく力が非常に高い。高木さんは女性の目線も入れて、幅広く多くの有権者の皆さんに維新の政策を伝えていく上で、力強い広報をやっていただきたい。斎藤アレックスさんは政策に詳しくて非常に優秀な若手の一人」と選任理由を説明した。
会見に同席した藤田氏は「国対委員長については、遠藤敬前国対委員長にお願いをし、受けていただきました」として、国会対策委員長は遠藤敬衆院議員(57)の続投が決まった。
吉村氏は、新三役を起用した狙いについて「挙党態勢です。挙党一致して、我々の政策、公約を実現する集団としてぶつかっていく。これが重要だと思います。これから国会は、さらに激動になる。与党である自民党自体が、体制がよくわかんない状態にあって、整っていない。与党がフラフラしている状態で、非常に永田町は不安定になっている。この状態の中で、我々日本維新の会は、公約を実現する政党、改革政党としてしっかりと団結して、永田町の中でぶつかり、公約を実現して、有権者の皆さんとの約束を果たす。そのためには党内で一致団結しないと、十分な力が発揮できない」と、挙党態勢の構築を挙げた。
与野党との関係について記者団から問われた吉村氏は「現時点で石破政権との連立は考えていない。まず自民党がそもそもどういう体制なのかわかっていませんので、連立の話以前だと僕は思っております。公約で掲げたことをしっかり実行していこうというのが基本的な考え方。そのための手段がどうあるべきかっていうのは、執行部で話し合いを進めていきたい。公約を実現するためには何が重要か、ということを重視したい。他党でも協力できるところがあれば、連係するということも図っていきたい」と、従来のスタンスを重ねて訴えた。
藤田氏は「夏のうちに戦える体制をつくっていく。自公政権が今揺らいでいるという中で、我々が何か下心のようにうまく立ち回るということではなくて、政策実現、公約をしっかり実現するということにこだわってやるということが一番の仕事。どういう交渉がいいか、誰がいいかとかいうことのスタートに立てるように、もう一度しっかりと自党を固めるということをやりたい」と、足場固めを強調した。