お祭りや縁日の華と言えば屋台。さらにその中でもタコ焼きの屋台は主役級の位置づけと言えるだろう。
今、SNS上で大きな注目を集めているのはそんなタコ焼き屋台に関する次のような投稿。
「タコ焼き屋台のタコ絵を収集していて一番面白いのは、おそらくこれらが『模倣とアレンジ』によって受け継がれているであろうこと。この2枚の絵は明らかに源流を同一にしながら鉢巻や目の位置の差異からデザインの複製ではなく別人の手による模倣だと考えられる。デジタルのデザインデータを複製しているのではなく描いている。構図にタイプは複数あるし、たまに完全オリジナルっぽいのも発見するが、昭和初期くらいまで遡るとサラブレッドの3大始祖みたいないくつかの原型から派生したことが発覚するのかもしれない。テキ屋文化とも密接に関係してきそう。」
タコ焼き屋台の看板幕にはたいていタコの絵が描かれているが、たしかにそれらにはいくつかのパターンが存在する。それが果たしてどのような経緯で成立したのか…想像するとなんだかロマンを感じてしまう。
投稿主であるシナリオライターのシラカワリュウさん(@LaviverRS)にお話を聞いた。
ーータコ絵を収集し始めた時期は?
シラカワ:2023年1月からです。浅草寺の境内で非常に私好みのタコ絵を発見し、「そういえばタコ焼き屋台のタコ絵はバリエーションがとんでもなく多いのではないか」と気づいたことから写真収集を始めることにしました。
ーータコ絵の起源についておわかりになったことは?
シラカワ:これについてはまだ調査に手をつけておりませんのでわかりません。
ーーご投稿に対し大きな反響がありました。
シラカワ:こんなにバズってしまって私も驚いていますが、引用ポストでは「これぞXの面白さ」というような内容のご意見が多かったので、こういう話はそもそもSNSとマッチしていたのかもしれません。
SNSは集合知によって思いも寄らない事実が浮かび上がったりすることが醍醐味でもありますので、今回のタコ絵の件も、その性質と合致していたのかもしれませんね。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「誰も手をつけていないタコ絵の研究…。おみそれしました」
「関西には40年くらい前にやたらリアルなやつとかもありましたが、だいたいは鉢巻きしてました。蛸に鉢巻き描いた人は天才だと思います」
「その三大始祖(ダーレーアラビアン、バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアン)と同じく、今や中興の祖(エクリプス)を経由して、タコ絵のほとんどはほぼ1系統を祖とする、なんて話になってると面白いな、などと...」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。
なおシラカワさんは補足情報などを含めた記事「タコを追う」を自身のnoteで公開している。今後のシラカワさんの研究の進展を期待したい。
シラカワリュウさん関連情報
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