小麦粉の生地にあんこを詰め、金属製の焼き型で円柱状に焼き上げたお菓子。見た目は同じでも、「今川焼き」「回転焼き」「大判焼き」など、呼び名は地域や世代によってさまざまだ。7月28日は「ナニ焼(728)き」の語呂合わせから、「大判焼の名前を皆で議論する日」として記念日登録されている。昔ながらのお菓子やおやつを取り扱う株式会社豊吉はこのほど、全国の20~60代の男女1019人を対象に「今川焼き・回転焼きなどの地域呼称と味の好み」に関する調査を実施、結果を公表した。
「このスイーツの呼び名」について尋ねたところ、「今川焼き(35.1%)」が最も多く、次いで「大判焼き(27.3%)」「回転焼き(23.8%)」だった。「蜂楽饅頭」「二重焼き」「あじまん」など地域性も反映されたが、関西圏でおなじみの「御座候」はまさかの圏外だった。
「このスイーツをどれくらいの頻度で食べているか」について尋ねたところ、「年に数回(46.3%)」が最多で、「年に1回以下(30.8%)」「月に1回(11.5%)」と続いた。日常的に食べるというよりも「見かけたらつい買ってしまう」ような、お楽しみとして親しまれている。
購入する場所では、「スーパーやコンビニ(47.6%)」「デパ地下や百貨店(33.0%)」「商店街の菓子店・個人店(27.5%)」が多く挙がった。
一番好きな中身は、スタンダードな「粒あん・黒(49.7%)」が圧倒的。次いで「カスタードクリーム(23.0%)」「こしあん・黒(13.7%)」の順。また、年代が上がるほど“粒あん推し“が増加した。
今後食べてみたい味では、「さつまいもあん(33.0%)」が最多で、「クリームチーズ(29.6%)」「抹茶&あずき(28.2%)」「桜、栗などの季節限定フレーバー(25.5%)」が続いた。消費者は定番の味に加えて「和風と洋風の両方」に興味を持っている。また、「既存の味がいい」という保守的な支持も一定数存在し、新しさと安心感のバランスが求められている様子がうかがえる。