「I Believe I Can Fly」でグラミー賞を受賞したこともあるR&B歌手のR・ケリー(58)が刑務所内で薬物を過剰摂取し、意識不明の重体となり、病院に緊急搬送された。
ケリーの弁護士ボー・ブリンドリー氏が新たに提出した訴状によると、性的人身売買や恐喝などの罪でノースカロライナ州の刑務所に服役中のケリーは、6月10日、隔離された際に抗不安薬を投与された。その後、刑務所職員によって追加の薬が投与され、3日後の13日に意識を失い、デューク大学病院へ搬送された。2日間の経過観察の後、独房に戻されたという。
ブリンドリー氏は「職員が意図的に致命的な量の薬を投与した」と主張し、ケリーの早期釈放を求める緊急申し立てを提出した。今回の釈放要求は、3度目となる。
これまでにケリー側は、刑務所局(BOP)の職員3人が殺害計画を企てたと主張し、自身の生命が危険にさらされているとして、ドナルド・トランプ米大統領に恩赦を求める緊急申し立てを提出している。シカゴのトランプタワーに長年居住していたケリーと大統領との個人的な関係はないものの、弁護団によると、申し立て提出後、トランプ氏に近い関係者との協議が活発化しているという。