ミュージシャンのザック・スターキーが、ロックバンド「ザ・フー」の脱退にあたり、「嘘」をつくことを求められたと明かしている。ビートルズのドラマー、リンゴ・スターの息子であるザックは、ザ・フーのフロントマンのロジャー・ダルトリー、ギタリストのピート・タウンゼントと30年近くライブ活動を続けてきた。しかし、今年3月にロンドンの「ロイヤル・アルバート・ホール」で行われた「ティーンエイジ・キャンサー・トラスト」のチャリティ公演でのパフォーマンスをめぐる意見の相違がきっかけで解雇されていた。解雇からわずか数日後に復帰していたものの、再び解雇されたことが先日、ピートによる声明で発表されていた。
これを受け、ザックは自身の見解をSNSに投稿した。「復帰して2週間で解雇され、他の音楽活動のためにザ・フーを辞めたという声明を出してもらえないかと言われた」と暴露。続けて「それは嘘を付くことになる」と明言した。
さらに「僕はザ・フーが大好きだから、辞めることなんてしない。だから声明を出さなかった」と依頼に応じなかったと明かした。「ザ・フーを辞めたら、僕を応援してくれた数え切れない素晴らしい人たち(計り知れないほど感謝してる)をがっかりさせることになる」と思いもつづった。
また「『他の音楽活動』という点についてはっきりさせておくけど、他の音楽活動があることは事実だ。これまでもずっとあった」と説明。ジョニー・マー、オアシス、ライトニング・シーズ、マイク・スコットとのコラボや自身のバンド、マントラ・オブ・ザ・コスモスなどでの活動を例示した上で、他のアーティストとの活動について、これまでロジャーとピートが問題視したことはなかったと続けている。
ザックの暴露を受け、ザ・フー側もコメントを発表。ロジャーとピートが引退を控える中、20歳下のザックにはまだ素晴らしい未来があるとして、他の活動に集中して欲しいとしている。