地方の旅館のゲームコーナーにいけば、いまでは都会のゲームセンターでは見ない激レアなレトロゲームに出会うことがある。もちろん、それはテーマパークでもある話だ。
岐阜県養老町の養老ランドは、その趣味の人からすれば垂涎のレトロゲームの宝庫だという。そこを訪れたはっせぇさん(@hasseeeeeeeeeei)は、平成初期レトロのエモを感じたそうだ。
平成に子供だった人ならば、あの頃に遊んだワクワクな思い出が蘇る。そんなレトロゲーが立ち並ぶ空間はまさにエモ。
ダンスダンスレボリューションのような足マット型コントローラーを使って遊ぶ「スーパーマリオワールド・マリオうんどうかい」。なんと、1993年の年代物だ。
車に乗り込んでハンドルを切って障害物を避けながら、ボタンを押してジャンプでメカコクッパを倒してクッパに勝利する。そんなシンプルなゲームを楽しめるのは「スーパーマリオワールド・ブーブーマリオ」。これも1993年製。平成初期がダッシュでパンチしてくる感じだ。童心にかえらざるを得ない。
モーニング娘。の吉澤ひとみや石川梨華のグッズが眠るクレーンゲーム。コンビニキャッチャーとりほうだいのロゴには、ファミコンソフト「ウルトラマン倶楽部」のデザインそのままのウルトラマンや「ぷよぷよ通」時代のアルルとカーバンクル、お菓子の「ぬ〜ぼ〜」。そしてもはやメーカーが廃業してしまったプリクラ「NEOプリント」もある。超平成がここに。
眺めているだけで心が平成に戻ってしまう養老ランド。はっせぇさんに訪れた感想を聞いた。
ーーレトロなゲームにハマったきっかけは?
はっせぇさん:レトロゲームにハマった……というよりは、自分が初代プレステや64で遊んだ世代だったので、こういう筐体を見ると懐かしくなるのは大きいです。
なのでレトロ筐体マニアという訳では無いですが、たまに古い施設や旅館でこういうゲームセンターを見つけると、テンションが上がる人間です。
ーーレトロなゲームの面白さとは何でしょう。
はっせぇさん:自分が子どもの頃に遊んでいたから、いわゆる思い出補正みたいなものがありますか、容量とかグラフィックが今よりも限られているのに、ちゃんと面白い作品が沢山あるのは魅力に感じます。
ーーこれまで印象的だったレトロゲームセンターは?
はっせぇさん:そもそもそんなに知識が無いため、レトロゲーム目当てでお出かけする事は無く、出かけた先で偶然レトロ筐体を見つけた!…というレベルの話ではありますが、岐阜の「恵那峡ワンダーランド」と三重の「鳥羽駅前のビル」が思い出として残っています。10年前に熱海で泊まった旅館にもレトロゲームがありました。
何より心に残っているのは昔、祖父祖母と遊びに行った名古屋市にある百貨店です。建物は何年も前に無くなりました。
ここにあったポートクレーンという筐体が大好きだったのですが、今回養老ランドで再びお目にかかることができ、言葉にあらわせないような感動がありました。
ーー今まで巡ってきた中で養老ランドはどれくらいの満足度でしょうか。
はっせぇさん:トップクラスのエモさでした。投稿がバズってから知りましたが、相当レアな筐体だらけだったようで……。遊園地そのものは、子供が怖がってしまいほとんど遊ばなかったので、ゲームセンターだけの満足度になります(笑)。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
はっせぇさん:今まで長いことTwitter、Xをやっていますが、歴代最大のいいね数となり、数日間通知欄が慌しかったです。レトロ筐体ファンの存在は知ってましたが、改めて奥深い面白い界隈だなと思いました。有名なゲームセンターが火事で消失してしまったニュースを目にしたばかりだったので、行けるうちにまた遊びに行きたいと思わされました。
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養老ランドへは、最寄り駅の岐阜羽島駅には、こだまだけだが、新幹線で来れる。そこからタクシーか、レンタカーがあれば辿り着けるそうだ。また、おちょぼ稲荷や養老の滝などおすすめの観光スポットも多数存在するという。養老ランドが気になったヒトは、それらも合わせた旅程を組んでみるのもよさそうだ。