東京のど真ん中に突如発生した"池"がSNS上で大きな注目を集めている。
「目黒区役所近くの伊勢脇天祖神社の窪地に池が出現。経緯は不明ながらマンションを建てるための基礎工事中に崖下からの水が発生したと思われる。
これから雨季へ。どうなるのか?方向転換して釣り堀になることはないだろうが…
今だけの風景。暗渠ではない 湧水らしい」とその光景を紹介したのは東京の街歩き情報を発信するKazMiyamoさん(@KazMiyamo)。
ちょっとした溜池ぐらいの大きさはあるこの池。この場所には以前アパートが建っていたということだが、新たにマンションを建てる工事中に水が発生。瞬く間にこのような水たまりが出来てしまったそうだ。
SNSユーザー達から
「これは面白い。
って、関係者は全然面白くないだろうけど。Google Mapで見ると5年前まではアパートが建っていた風景が確かめられる。
そこに、こんなに水が溜まるんだ。
いや、水が湧いたのか?」
「暗渠とか崖があの辺りありますもんね。
蛇の名がつく地名もありますし。
昔は水害で住むには適さない土地だったのかもですね。
そこに水が湧くのはあるやっぱりなと。」
「土を見ると関東ローム層と思われる火山灰の赤茶色の土が見えるので、ロームより下の砂礫層から水が集まってきたのかもしれませんね
近くのボーリングデータからは、ロームのところに地下水位も確認されてます」など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿についてKazさんに話を聞いた。
ーーこの光景をご覧になった経緯は?
Kaz:2023年に訪れた時に、元々この窪地にあったアパートがなくなり更地になったことをFacebookに投稿しました。今年4月にフォロワーさんが私の投稿した写真の場所へ行き、池ができていることを見たと聞き、ぜひ自分の目でと思い現地に見にいきました。
ーー池が出来た原因についてどうお考えですか?
Kaz:この窪地にはかつて池がありましたが、埋め立てられたという経緯があります。地形的には台地に降り注いだ雨水などがこの窪地の崖から浸み出し池を作っていましたが、埋め立てた際に崖もコンクリートで固めて水が出てこないように処置したと思います。
2年前まではこの地に2階建てのアパートが建っていて水の気配は全くありませんでした。今回3階建てマンションを建てるということで地下を掘りさげて基礎工事をした際、水が出るのを抑えていたコンクリート擁壁も削ったのが原因でそこから崖に溜まっていた水が流れ出て池を作っていると考えています。
ーーご投稿に対し大きな反響がありました。
Kaz:Xには暗渠や湧水に興味あるフォロワーさんが多いので情報連携の意味で投稿しました。皆さんに興味を持っていただけ、たくさんのリポストやコメントがあって驚いています。特に専門的な知識に基づくコメントも多く、自分の知識にもでき嬉しいかぎりです。
◇ ◇
その後、この池ではポンプで水を抜く作業が始まっているとのこと。無事にマンションが建つ日が来ることを願いたい。
東京にはかつて川だった暗渠が多く存在している。東京にお住まいの方はもちろん、旅行などで訪れる方も普通の観光地だけでなく、暗渠も探索して街中を水が流れていた東京を想像してみてはいかがだろうか。
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