ウォルト・ディズニー・カンパニーのボブ・アイガーCEOは、映画「サンダーボルツ*」(公開中)がマーベルの新たな戦略の「最初で最良の例」であると語った。5月2日に公開されたマーベル最新作には、フローレンス・ピュー、セバスチャン・スタン、ジェラルディン・ヴィスワナサン、ジュリア・ルイス=ドレイファスらが出演しており、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の長期的な方向性を反映しているという。
アイガー氏は、投資家向けの電話会議で「ストリーミングプラットフォームでより多くのコンテンツを配信したいという熱意から、マーベルを含むすべてのクリエイティブチームに力を注ぎ、より多くの作品を製作させたことは周知の事実です」と説明。「また、時間の経過とともに、量が必ずしも質を生むわけではないことも学びました」と伝えた。
マーベルは2008年の「アイアンマン」から2019年の「アベンジャーズ/エンドゲーム」まで目覚ましい成功を収めたが、それ以降はヒット作が散発的になっていた。アイガー氏は「率直に言って、私たちは皆、製作しすぎたことで焦点を見失ってしまったことを認めています」と反省の弁。「少し統合し、マーベルが自社映画にもっと力を入れることで、質の向上につながると信じています」と改善策も口にした。
「サンダーボルツ*」は全世界でのオープニング興収1億6210万ドル(約231億6,600万円)を記録し、公開週の週末の世界興行ランキングで1位を獲得し大ヒットスタートとなった。日本では「名探偵コナン 隻眼の残像」「マインクラフト ザ・ムービー」に続く3位でのスタート。週末3日間で動員27万1000人、興収4億5900万円となっている。
アイガー氏は「サンダーボルツ*」がMCUの新時代の幕開けとなると確信。「最初で最良の例は『サンダーボルツ*』だと思います。とても満足しています」と続けた。