ディズニー「モアナと伝説の海」著作権侵害訴訟で勝訴

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 アウリイ・クラヴァーリョ
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 ディズニーがアニメーション映画『モアナと伝説の海』をめぐる著作権侵害の疑いを晴らした。ロサンゼルスの連邦裁判所で2週間にわたる裁判の後、10日にディズニーを支持する判決が下されたかたちだ。

 ニューメキシコ在住の脚本家バック・ウッドールは、『モアナと伝説の海』が自身の作品『バッキー・ザ・ウェイブ・ウォリアー』を基にしているとして、2020年に訴訟を起こしていたが、今回8人の陪審員は全員一致で、ディズニーはウッドールが2011年やそれ以前に書いた脚本にアクセスできなかったと判断し、2つの作品が実質的に類似しているかどうかを評価する必要はないとした。

 ウッドールは、両作品とも親に逆らい、ポリネシアの島を救うために危険な旅に出るティーンエイジャーが主人公という共通点があり、ナビゲーションの方法や入れ墨をした半神、海上での嵐からの生還など、他の類似点も挙げていた。

 ウッドールによると、2004年に当時ディズニーの敷地内にある実写プロダクションでアシスタントをしていた義理の姉妹にこの企画を売り込み、その義理の姉妹がウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオに問い合わせたものの、受理されなかったという。

 ディズニーは、『モアナと伝説の海』はその数年後に独自に作られたものであり、ウッドールの作品と映画製作者を結びつける証拠はないと主張。また裁判書類の中で、2つの作品の主な相違点をこう指摘していた。「バッキーは白人であり、モアナはオセアニア人である。バッキーはアメリカ本土出身で、モアナは架空の島モトゥヌイの先住民である」「バッキーは現代に生き、モアナは何千年も過去に生きる。バッキーは平凡なティーンであり、モアナは未来の民族の長である。バッキーはサーフィンを習いたいと思っているが、モアナは世界が知る限り最も偉大な海洋航海者としての、自身の民族の誇り高き歴史を引き継ぎたいと思っている」

 またウッドールは今年1月にも、『モアナと伝説の海2』が自身の作品を侵害しているとして別の訴訟を起こしており、係争中となっている。

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