日本維新の会の岩谷良平幹事長(44)が5日、国会内での定例会見で、2日に自身のX(旧ツイッター)で、夏の参院選への出馬断念を報告した国際問題評論家の石平(せき・へい)氏(63)について言及した。
岩谷氏は、維新がすでに石平氏を公認し、参院選全国比例で立候補予定だったとしたが「自身でSNS上で表明をすでにされておられますが、党としても出馬ご辞退ということで決定をさせていただきました」と正式発表した。
石平氏が辞退した理由について、岩谷氏は「SNS上で非常に激しい誹謗中傷、その被害に遭っていた。私自身もそのSNSを拝見したが、相当人格攻撃に渡るような誹謗中傷が巻き起こっていた」と改めて経緯を説明。「特に、ご家族が非常に精神的なダメージを受けている。これ以上家族に迷惑をかけられない、家族を守るために出馬をご辞退されるということ」と、苦渋の選択だったとした。
岩谷氏は「日本維新の会としては、大変残念に思っていると同時に、改めてSNS上の誹謗中傷というものが大きな問題。本人のみならず、家族にまで重大な影響を及ぼすということを再認識した」と問題視。「SNSの誹謗中傷対策については、党としても取り組んでいかなければならないと思っております」と強調した。
石平氏は2日、Xで、参院選出馬を取りやめた理由について「ネット上で溢れた、私個人への中傷誹謗・罵詈(ばり)雑言に対し、家族が動揺してパニックに陥っていることにある」とした。
中国生まれで、日本国籍を取得した石平氏は「帰化人1世の国政参与に対し、保守層を含めた多くの有権者が疑問・危惧の声をあげてきている」「出馬取りやめの上、『帰化人一世が国政に出るのは良いのか』との大問題を、もう一度深く考えていくつもりである」と訴えていた。